公正な制度は、強制力があってこそ機能する
組織が成長するための土台には、「規律」が不可欠です。
規律があるからこそ、指揮命令系統が正しく機能し、社長の号令のもと、全社員が一丸となって同じ方向に進むことができます。
規律が秩序をもたらし、秩序が成長の土台となります。
この規律を支えるのが、「ルールを破った者には処罰がある」という組織の姿勢です。
もし違反行為があっても何の処分もなされなければ、ルールは次第に形骸化し、組織に秩序は生まれません。
国家が警察という強制力を用いて法を守らせているのと同じように、組織にもルールを守らせる力が必要なのです。
よく、「規律ある組織」に必要な要素として、
- トップダウンの明確な意思
- 規範意識
- 公正な制度設計
などが挙げられます。しかし、これらがどれだけ整っていても、「それを守らせる力=強制力」がなければ、制度は実行力を失ってしまいます。
つまり、制度の実効性には、違反者を処罰できるだけの「権限」が不可欠なのです。
会社における「強制力」とは何か?
もちろん、会社は国家のように武力を行使することはできません。
会社が行使できるのは、雇用契約と労働関連法規に基づいた、正当な権限です。
この権限の代表例が「懲戒権限」であり、それを行使するための根拠となるのが「就業規則」です。
整理すると、次のようになります:
- ルールは、組織運営に不可欠なもの
- ルールを実効的にするには、違反者への処罰が必要
- 国家では警察が強制力を担うが、会社では就業規則と懲戒制度がその役割を担う
- その強制力は、法に基づいた正当な範囲でのみ行使できる