事業計画と聞くと、絵に描いた餅といわれる社長もいらっしゃいますが、これは間違いです。
事業計画書が絵に描いた餅になるのは、コンサルタントや税理士に丸投げして作ってもらうからです。
仏を作って魂入れずではないですが、社長の考えが反映してない事業計画をいくら作っても、それこそ何も達成できずに終わりです。
事業計画は何のために作るか、原点に立ち返りましょう。
事業計画を作る意味は、「事業を成長させるため」です。
そう、社長の頭の中にある成長戦略を具体化し、その目標を達成するために、事業計画書を作ります。
- 事業を成長させるには、何をすべきか考えなくてはいけません。
- 事業を成長させるには、何が足りないのかを考えなくてはいけません。
- 事業を成長させるには、何に投資(販促、設備、人、情報)すべきかを考えなくてはいけません。
- 事業を成長させるには、人の採用を考えなくてはいけません。
- 事業を成長させるには、いくら資金が必要かを考えなくてはいけません。
- 事業を成長させるには、不足資金を調達しなくてはいけないかを考えなくてはいけません。
- 事業を成長させるには、借りたお金を返せる算段を立てておかなくてはいいけません。
- 事業を成長させるには、資金繰りが円滑に回るかを考えなくてはいけません。
これつまり、事業計画を立てるということでしょう。
別の言い方をすれば、事業計画を作るとは、「事前のシミュレーション」を行うことでもあります。
SWOT分析やPESTLE分析から導き出した数値に基づき、1年後の状況をシミュレーションで割り出します。
その結果、利益がいくら残って、いくら返済原資を確保できるか、あるいは運転資金がどれくらい不足するかなどを、シミュレーションを通じて知ることができます。
これは、事前のリスク対策ともいえるでしょう。
とくに昨今では人手不足が深刻となり、これを解消するためには給与を上げざるを得ない状況です。
となれば、社会保険料を含めた人件費を、いくらまで上げることができるか、きちんとシミュレーションしていなければ、資金繰りが回らない怖れが出てきます。
採用を進める場合も、要員計画を組み立て、事前にシミュレーションしておくことは重要でしょう。
事業計画の作成を、「目標達成のため」と思うと気が進まないかもしれません。
しかし、
「シミュレーションを行い、リスクを予測して対策を立てておくために必要」
という見方に変えれば、非常に重要な施策であることにお気づきになるはずです。
もちろん、100%リスクに備えられるわけではありませんが、何も準備してなければ、資金ショートしやすい体質となり、リスクへの耐性は脆弱になるでしょう。
事業を本気で成長させたいなら、いや、まず事業を安定させたいなら、事業計画作成に取り組んでみませんか?
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