組織のベクトルを乱れれば決断を信じて進めなくなる

組織論

なぜ、能力はあっても経営理念に反する従業員は残してはいけないのでしょう?

たとえば、販売成績が良いという理由で、

「経営理念に共感しない」「規律を守らない」

このような従業員を残しておくのは危険です。

もちろん、個人成績を何より重視する会社なら別ですが、チームプレイを重んじ組織の和を重んじるなら、個人の成績より組織の秩序の方を大事にすべきでしょう。

堤防の崩壊は蟻の一穴といわれるように、小さな穴を塞ぐことを疎かにすれば、それはやがて大きな穴となって、組織の決壊を招きます。

組織力とはベクトルを合わすこと

従業員の考えを、一つの同じ方向に向けることは重要です。

一人ひとりが違う方向を向いてしまえば、組織の力は分散します。

Aさんはあっちが正しいといい、Bさんはこっちが正しいという、これでは誰の指示を聞けばいいかわりませんし、指揮系統も混乱します。

こんな状態で、組織が一つになって力を合わせられるわけがありません。

組織力は、従業員がベクトルを同じくすることが、ベースとしてあります。

ベクトルを合わすということ

合わすべきベクトルとは、会社の掲げた理念(考え方)であり、進むべき方向性をいいます。

これは、会社の根幹にある考えといっていいでしょう。

会社を人に喩えるなら、人格や思想、信念にあたる部分です。

すなわち、行動の基準となる考え方です。

右に行こうか、左に行こうか迷ったとき、その決断の基準となるのは、その人の持つ思想や信念、人格です。

そこに確信が持てなければ、人はいつまでも迷い続けます。

それは組織も同じでしょう。

一個人だって迷うのに、さまざまな思想の集合体である組織なら、ベクトルが一つにならなければ、その行動が正しいと信じ、組織が一丸となって進めるものではありません。

信念や思想が揺るぎない決断の根拠となる

人や組織に決断は付きものですが、それでも、その選択が正しいかどうか、簡単に決断できるものではないでしょう。

さまざまなリスクを考えれば、やはり躊躇してしまうものです。

人が迷うことは当たり前です。

そんな不安の中で、何を持って決断の材料とするかといえば、それは自分の持つ信念や思想でしょう。

それついて素晴らしい考察がされている記事があったので、ご紹介いたします。

それがこちらのリンク先の記事です。

だから大事だと思うのは、迷うこと自体は避けられないとして、「決断した後」は、きちんとした覚悟を持つということ。そういうことなのかなと。

つまり、一旦決めた後は、その判断がどうであれそれを “正しいと信じて進む” という覚悟ですね。つまるところ決断とは、それ自体が(実際には)正しいかどうかではなく、「正しいと信じる力」、それが重要なのでしょう。

引用元:https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7284865326075256832/

人が決断を迷うこと自体は仕方ないけれども、その決断を正しいと思って進める力は、「これは正しい」と信じれる覚悟、すなわち、「正しいと信じる力」と、記事の中で仰っておられます。

ご興味ある方は、ぜひ、リンク先の記事をお読みください。

組織のベクトルが合わさっていなければ信じて進めなくなる

人も組織も迷って判断する。

しかし、その決断を信じれるか、信じれないかで、その後の行動は大きく変わります。

信じて行動できるのなら、何らかの結果が出るまで進み続けるでしょうが、信じられないのなら、すぐに「間違ったかも」と、諦めて立ち止まってしまいます。

どちらが成果を掴めるか、答えは明確ですね。

だからこそ、組織はベクトルを同じくする必要性があるといえるのではないでしょうか?

このような、組織の信じる根拠を揺るがせないために、数字が良いから、能力があるからという理由であっても、組織の規律を乱す行動を許してはいけないのです。

大畑 寛泰

1972年生まれ/鳥取県在住/趣味:英語学習・料理(和洋中)/多様な職務経験と財務・労務リスク対策の知識をバックグラウンドにした、「人」と「お金」の両面から企業の成長を支援する人事評価制度コンサルタント。事業戦略、人事評価、労働環境の整備、財務の安定から支援し、「この会社で頑張りたい」「この会社で働きたい」と人が集まる「良い会社」作りをサポートします。

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