会社組織を一致団結するには、忠誠心を育てて、組織への帰属意識を高めなくてはいけません。
その方法には、宗教との類似点が多々ありますが、ここでは、
- ストーリー
- コミュニティの場
- 教育システム
という3つに着目してみます。
1・ストーリー
宗教でも会社組織でも、ストーリーが教義や組織への帰属意識を高める役目を果たします。
そもそもストーリーには、人の気持ちを動かす力があります。
これは、人の脳に相手に共感する神経、ミラーニューロンがあるためといわれています。
ミラーニューロンには、他者の行動を、あたかも自分が行動しているかのように認識して、自身に同じ活動をするよう促す働きがあります。
たとえば、相手が笑っていると、おかしくもないのに何故か笑ってしまうことがありますが、これもミラーニューロンが、他者の笑顔を、鏡に映した自分のように認識するためです。
物語は、ミラーニューロンを刺激して、まるで自分が物語の登場人物ように感じさせてしまう効果を持っています(いわゆる、感情移入です)。
人は、数字やデータで語られても、大して頭に入ってきませんが、物語で聞かされると、頭にスッと入ってきやすくなります。
宗教での物語といえば、モーセの十戒といった物語が有名ですが、これらストーリーから、信者は戒律や倫理観を学び、組織(神)への忠誠心を高めます。
会社組織では、創業者のハードシンクスを乗り越えた物語が、従業員の共感を呼び、経営者への尊敬と、組織への帰属意識を高めます。
2・コミュニティの場
コミュニティの場は、仲間同士の絆を強くする効果があります。
単純にザイオンス効果もありますが、同じ価値観を持つ人同士が何度も顔を合わせることで、組織への帰属意識は高まっていきます。
宗教での教会や寺院の役目は、主に、教義の普及、儀式行事の開催、信者の教化育成などを行うことにあります
人が集まればそこで交流が生まれることになり、単純に信者同士に結びつきができます。
そこに、定期的な行事や祭典などの集まり、礼拝や祈り時間の共有など、帰属意識を高める仕組みが働き、信者内で強いつながりが生まれます。
会社組織でも、社内コミュニティの場が従業員同士の絆を深める場となっています。
たとえば、賛否両論ある会社の飲み会ですが、京セラ創業者の稲森和夫氏は、京セラフィロソフィで、信頼関係を築く一番大切な行事として、「コンパ」を挙げていらっしゃいます。
その理由として、信頼関係を築くベースとなるものが、あの人とはこの前お酒を飲んだ、あの人と話したことがある、あの人はわたしを知っている、わたしもあの人を知っている、というとても単純なことにあるからだと述べられています。
人と人は、仕事上のやり取りだけで仲良くなれるわけではありません。
むしろ、仕事上のことなので、一歩引いたところで気持ちに線引きすることもあります。
しかし、お酒や食事を共にすると、心の垣根を取り払っての交流が生まれます。
これが、会社で一緒に働く仲間という強い絆をつくります。
実に原始的ですが、原始的だからこそ、強い結びつきが生まれるともいえます。
3・教育システム
会社組織で一致団結するために重要なのは、価値観を統一し、ベクトルを同じにする人間だけにすることです。
そのためには、残酷なようですが、考え方の合わない人は辞めてもらうようにしなくてはいけません。
たとえば、「ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則(ジム・コリンズ著)」には、長く成功し続ける企業(本ではこれをビジョナリー・カンパニーと定義しています)の特徴について、「同質性を追求」を挙げています。
- 研修で技術や技能と共に、理念や価値観やカルチャー、規範、社史を教育している
- 待遇や昇進で、会社の理念にどこまで適合しているかを基準にしている
- 賞やコンテストで、理念に沿って努力した従業員を表彰する
- 祝賀行事で成功を祝い、帰属意識を高める
- 理念に合わない行動した従業員には、微罰という目に見える形でペナルティを与える
- 理念に反する違反を行った従業員には、厳しく処分し、ときに解雇する
こういったことを、社内制度として持ち、徹底的に繰り返し行うことで、経営理念やパーパスを従業員に教化していき、共感する従業員は残るようにし、反対に共感しない従業員は辞めるように仕向けていく。
ビジョナリー・カンパニーとよばれる成長企業は、このような経営理念を従業員へ強化する教育システムを持っていて、常に従業員へ価値観を叩き込んでいます。
ビジョナリー・カンパニーの著者は、経営理念に染まった組織をみて、「まるでカルトのようだ」と評しています。
たとえば、カルト教団のマインド・コントロールでは、
- 外部との情報をシャットアウトする
- 教義を繰り返し繰り返し教え込む
- 教団に肯定的な行動を称賛し、反論を唱えれば否定する
- 恐怖を植え付けて自分のいうことに従わせる
等の手法で、信者の心を洗脳していきます。
カルト教団の洗脳手法を、一般企業がそのまま真似すれば違法になりますが、手法自体は緩やかな形で取り入れられていることはご理解いただけるでしょう。
カルト教団も、ビジョナリー・カンパニーといわれる強い組織を持つ企業も、実は、同じ価値観、同じベクトルへと向かわせる、教育システムを持っています。
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