社会保険の引き上げに対応するには高収益化するしかない

人件費計画

社会保険料を引き上げるとのニュースがありました。

Twitterを眺めると、怨嗟の声であふれています。

社会保険料が今以上に上がれば、会社の資金繰りはさらなる負担を強いられます。

しかし、高負担の社会保険料に耐えるには、それを支払える利益を稼ぐ体制を築くこと以外に、根本解決はないでしょう。

国の制度を利用して社会保険対策

社会保険料引き上げのニュースが流れました。

Twitterを見ていると、政府の方針に対する不満であふれています。

個人では、給料の手取りが減る施策です。

会社としても社会保険は労使折半ですから、保険料率が上がれば、その分負担も増えることになります。

公的負担は、江戸時代の五公五民に迫る勢いです(2022年の国民負担率は47.5%)。

苦言をいいたくなる気持ちもわかります。

しかし、その一方で国が援助してくれる施策があることも忘れてはいけません。

それが、助成金や補助金です。

補助金や助成金は、一定条件を満たせば国が支給してくれるお金です。

このお金を活用して、高収益体制を築けば、最小費用で社会保険の負担から解放されます。

本当の社会保険対策

社会保険対策は、大きくいって次の2つの方法があります。

この内、前者は対症療法で、根本解決には至りません。

なぜなら、利益を稼げないままでは、支払い原資を増やすことができないからです。

利益を稼げず減収にでもなれば、対策を講じても、元の木阿弥、同じことの繰り返しになるでしょう。

それに対し後者であれば、業務を効率化することで利益が増え、支払い原資を増やすことができます。

極論すれば、社会保険料を支払える利益を確保できれば、多少保険料が値上がりしても問題はないはずです。

社会保険の支払いがキツくなるのは、支払いに耐えられる粗利益を確保できてないことに原因があります。

だからこそ、労働生産性を高め、高収益体制を作り、粗利益を増やさなくてはいけません。

そのために必要なのが、業務の効率化を推進する、DXやIT化や設備投資です。

しかし、新しい設備やシステムを導入するには、多額の費用がかかります。

そこで活用すべきなのが、国から支給される補助金・助成金です。

設備投資や人材育成に活用できる補助金・助成金

補助金や助成金には、業務の効率化のために設備投資する場合の費用や、DXやIT化に対応する人材を育成するための費用を支給してくれる以下のものがあります。

ものづくり補助金

ものづくり補助金には、生産性プロセス改善のために(賃上げ、働き方改革、被保険者適用拡大のためなど)、設備投資等を行う場合、その資金を支援してくれるものがあります。

人材開発支援助成金

人材開発支援助成金は、業務に関連した専門知識や技能を、従業員に習得させるために行った訓練費用の一部(賃金・経費)を助成してくれる助成金です。

この助成金の中には、DXを進めるために必要な高度なデジタル人材を育てるためのものや、IT分野未経験の人材を育てるために支給されるものがあります。

嘆いてもはじまらない

社会保険料が引き上げられるのは、たしかに資金繰り的に厳しいものがあるかもしれません。

ですが、その一方で、国は補助金・助成金で、労働生産性を高める施策を導入する企業を支援してくれます。

これが、冒頭にいったように、国は国民から搾り取ることだけを考えているわけではないといった理由です。

皆と一緒に社会保険の引き上げを嘆くのもよいですが、その気持ちをどこかで切り替え、支払いに耐えられる高収益体制を築いていきましょう。

社会保険と消費税、どっちの負担が軽い?!

ちなみに、社会保険料の引き上げは、現役世代が対象となる負担となります。

その一方で、消費税の引き上げは、全世代が対象の負担です。

どちらの負担が公平かという話です。

消費税の増税に反対することが、実は逆に自らの首を絞めることにもなりかねないということです。

感情だけで判断してはいけないですね。

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