損益計算書(PL)と貸借対照表(BS)はつながっています。

貸借対照表と損益計算書の関係を理解できれば、財務諸表の見方がわかるのはもちろん、会社経営にも役立てられます。

つながりから理解する貸借対照表と損益計算書

損益計算書とは、その期がいくら利益が出たかをみる表です。

それに対し貸借対照表とは、会社の財産のストックをあらわす表です。

簡単にいえば、毎年どうやって利益をだし、その利益をどうういう形で会社にストックしていたか、これがわかるのが損益計算書と貸借対照表のつながりです。

たとえば貸借対照表の右下にある純資産は、一般的に資本金と利益剰余金で構成されています。

その利益剰余金は「過去の損益計算書の利益」と「当期の損益計算書の利益」を足した金額です(配当した場合はなどは別です)。

仮にこれまでの損益計算書の利益(税引き後利益)が小さければ、利益剰余金はたまりませんので、会社の純資産も大きくなりません。

その結果、自己資本比率も低いままで、会社の財務基盤はぜい弱となります。

反対に損益計算書の利益(税引き後利益)が大きい会社は、その分だけ利益剰余金を貯めることができますので、純資産が大きくなり、自己資本比率も増大、会社の財務基盤は安定します。

このようなことがわかるからこそ、どちらか一方ではなく、両方をつなげて読む必要があるのです。

税金を支払わらないとお金が貯まらない理由

余談ですが、よく「会社を強くするためには税金を支払った方がいい」といいますが、その関係も先述したことと同じです。

会社に資産として貯められるお金は、税引き後の利益です。

つまり、会社にお金を貯めたければ、必ず税金を支払った後のお金ではなくてはダメなのです。

節税とは利益を削る行為です。

簿外資産を貯める場合でも、掛け金という形で利益を削ることになります。

となれば、どうやったって税引き後の利益は少なくなるでしょう、という話です。

ですから、会社の財務基盤を強くすることと節税は、ある種真逆の関係にあるのです。


会社の実力をあらわすのが貸借対照表

また損益計算書は、その期ごとにいったんリセットされ、次の期とは明確に分断されます。

その一方貸借対照表は、蓄積されていくものですから、その期が終わっても連続性を失いません。

ということは、損益計算書だけを見ていても、会社の今置かれている状態は見えてこないということです。

これまでどんなに業績が悪くても、期が終わればリセットされ、そこからスタートすることになるからです。

たとえば業績が悪かった年の利益が、会社のストックしている財産にどのような影響を及ぼしたかは、貸借対照表を見ないとわかりません。

つまり貸借対照表にこそ、その会社の本当の実力があらわれるのです。

貸借対照表を見ただけでその会社の業績がわかる

たとえば下記の図を見てください。

同じ創業10年の会社でも、貸借対照表の状態を見れば、その会社が儲かっているかどうかわかります。

仮にA社がその期に赤字でも、会社の財務基盤が安泰なため、乗り切ることは可能です。

しかしB社が当期に黒字でも、利益剰余金はマイナス500万円となっていて、会社の財務基盤はかなり脆弱、会社の財務基盤が正常に戻るためには、今期のみの利益では危ういことがわかります。

もし損益計算書だけしか見ていなければ、これらのことはわかりません。

銀行が損益計算書を重視する訳

ちなみにですが、貸借対照表の方が大事だというわけではありません。

貸借対照表は会社のストックをあらわす表ですが、そこにストックできるのは損益計算書で稼いだ利益です。

貸借対照表にいくら資産がストックされていても、損益計算書で赤字が続けば、貯めた資産もいずれなくなり、やがては債務超過になります。

ですから、短期での赤字・黒字は貸借対照表にさほど影響は与えませんが、中長期にれば損益計算書の利益も当然に影響を与えてきます(赤字が続くわけですから当然ですね)。

そう考えれば、なぜ金融機関が融資で中長期の損益計画を重視するか理解できるでしょう。

今は貸借対照表から返済に問題ないことがわかりますが(資産を処分して全額回収できる)、中長期になれば業績の損益によっては、貸借対照表の資産だってどうなるかわからないからです。

ですから融資の際は、損益計算書も大事な資料となります。

まとめ

貸借対照表と損益計算書のつながりについて解説しました。

BSもPLもどちらも大切ですが、損益計算書ではわからない情報が貸借対照表には詰まっています。

つながりを理解して、経営に役立てましょう。


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