日本政策金融公庫の融資では保証人を付けないと借りられないのでしょうか?

いいえ、日本政策金融公庫の「新創業融資制度」か「中小企業経営力強化資金」のいずれかの制度を利用すれば、保証人なしで融資を受けることができます。

ただし、この2つの融資でも、保証人を付けることで、融資の審査に通る確率は上がります。

この記事では、日本政策金融公庫の融資の保証人について解説します。

保証人の基礎知識を身につけておく

その前に、保証人についての基礎知識を身につけておきましょう。

たとえば日本政策金融公庫の新創業融資制度では、保証人は原則不要ですが、法人の経営者の場合、代表者が連帯保証人になることで金利が0.1%低くなるというオプションがあります。

このとき、「金利が安くなるから連帯保証人になってもよい」と考えるのではなく、保証人になることが0.1%の金利に見合うことなのかをよく考えなくてはいけません。

そのためには保証人の基礎知識を身につけておくことが大事です。

保証人とは

保証人とは、借主に支払い能力がなくなった場合に、貸主へ代わりに支払う人のことをいいます。

保証人には、ただの「保証人」と、後述する「連帯保証人」の2種類があります。

保証人が必要になるのは、借りた本人に支払い能力がなくなったときですので、正常に返済されているときは、何も問題はありません。

しかし借主本人に返済ができなくなると、保証人に代わりに返済することを求められます。

ですが、ただの保証人の場合、無条件に返済義務を負うわけではありません。

保証人は次の3つの権利あ認められています。

1・催告の抗弁権

貸主がいきなり保証人に請求をしてきた場合に、借主本人が破産していたり行方不明であったりしなければ、「まずは借主本人に請求して」と主張することができる権利です。

2・検索の抗弁権

借主本人に返済資力があるにも関わらず、借主本人が返済を拒んだことにより保証人に請求が来てしまった場合は、「借主本人は返済能力があるのだから、そちらから返済してもらってくれ」、それができないなら、「借主本人の財産を差し押さえてくれ」と主張できる権利です。

3・分別の利益

複数人の保証人を付けていた場合、「別の保証人と平等の金額を請求してほしい」といえる権利です。

たとえば1000万の借金に対して保証人が5人いたら、1人の保証人は200万を支払えば、残り800万について責任を負う必要はないのです。

連帯保証人とは

連帯保証人は、ただの保証人とは違い、その責任は重くなります。

端的にいえば、「借りた本人と同等」の責任を負います。

したがって、保証人に認められる、催告の抗弁権、検索の抗弁権、分別の利益について、債権者に主張することができなくなります。

さらに、借主本人が任意整理や個人民事再生、破産・免責手続きなどをとった場合でも、連帯保証人の返済義務まで無くなるわけではありません。

借主本人が払わず残ってしまった借金全額を、連帯保証人が返済しなければいけないのです。

社長が会社の連帯保証人になるということの意味

保証人の怖さについては簡単ですが、ご理解いただけたかと思います。

あなたが知人の保証人になることはもちろん、あなたが日本政策金融公庫の融資で保証人を求められた場合、その保証人になっていただく人には上記責任があることを理解してなっていただくべきです。

しかしここで一つ疑問に思われたかもしれませんが、社長が「会社」の連帯保証になるということはどういうことでしょう?

株式会社の債務は一部の形態を除き「有限責任」となります。

これは出資の範囲で責任を負うというもので、仮に1000万円出資して会社を設立した場合、もし倒産となって3000万円の負債が残ったとしても、その責任は当初出資した1000万円までになります。

しかし会社の連帯保証人になった場合は別です。

連帯保証人の責任は借りた「会社と同等」なので、全額3000万円について返済義務を負うのです。

会社と社長は一心同体のように思えますが、債務の責任の範囲については別なのです。

にもかかわらず会社の借入れの連帯保証人になるということは、友人知人の連帯保証人になって、全額ひっかぶるのと同じなのです。

0.1%の金利が連帯保証人になることに見合うかどうか、よくよく考えなくてはいけません。

ちなみに個人事業主ははじめから「無限責任」ですので、借入れした時点で全額返済する義務を負います。


日本政策金融公庫の融資は保証人なしでも受けられる

日本政策金融公庫の融資には、保証人不要のものがあります。

それが、「新創業融資制度」と「中小企業強力化資金」の2つです。

新創業融資制度の場合は、保証人は原則不要で、中小企業強力化資金は2000万円までの融資は保証人不要で借りられます。※借りるためにはその他の要件もあります。

ただし、原則は保証人不要であっても、「自己資金が少ない」「過去の経験もない」という方の場合、実際は融資の審査に通る確率は低くなります。

したがってこのような状況のときには、返済能力がある人に保証人になってもらう必要があります。

保証人はつけるべきか?

新創業融資制度の場合、経営者が個人保証をしない場合、0.2%と金利が増えます。

では、0.2%増えて金利がどれくらになるかというと、基準金利で2.16~2.45%ですので、最高でも2.65%です。

<担保なしの金利>

日本政策金融公庫の金利はもともと低めに設定されていますので、そこから0.2%増えたとしても、それほど負担になるわけではありません。

100万円借りて2000円の利息です。

この利息と連帯保証人の責任をどう考えるかになります。

また他人を保証人につけることでも融資を借りられます。

無保証なのにわざわざ保証人を付ける意味はあるのかと思われるかもしれませんが、保証人を付けることで審査に通りやすくなります。

やはり日本政策金融公庫も金融機関ですから、回収のことを考えなくてはいけません。

それには保証人がないよりも保証人がいた方が回収はしやすくなります。

実際、保証人を付けられるかの確認をされるときがあります。

ただし、保証人を付けられないという理由だけで、それだけで審査に落ちることはありませんが、影響が出ることは間違いないです。

まとめ

日本政策金融公庫の融資の保証人について解説してきました。。

保証人を付けることで、審査に通りやすくなりますが、そのプレッシャーもキツくなります。

自身が個人保証する場合ならまだよいですが、親族や知人を保証人にとなると、頼む方も大変ですし、もし事業が失敗して迷惑をかけたらとなると、事業そのものにストッパーがかかってしまいます。

保証人についてはよーく考えてどうするか決めましょう。


<社長におススメの【資金繰りに役立つ】記事>

【2019年最新】働き方改革推進で活用したい助成金大特集

【消費税・社会保険料対策】知らないと怖い業務委託契約の事実

【緊急レポート】今すぐ節税・社保削減したい社長のための極秘マニュアル

社長必見!知らないと税金を2倍取られる税務調査対策



<おススメサービス>

【求人革命】Webで人手不足を解消するサービス

銀行から見た「自社評価がわかる」格付け診断サービス