よく「経費で落とす」と聞きます。

反対に「これは経費で落とせない」も聞く言葉です。

一般に「経費で落とせるからお得」「経費で落とせないからお得でない」といった使い方もします。

ではなぜ「経費で落とせるからお得」なのでしょう?

また「経費で落ちる」と「経費で落ちない」の違いとなるポイントとは何になるのでしょう。

この記事では「経費で落とす」について解説します。

経費で落とすとは

経費とは「事業を行うために使用した費用」のことです。

たとえば打ち合わせに使ったカフェでの飲食代は交際費、取材のための飛行機代・電車代などの交通費は旅費交通費として経費に計上できます。

経費で落とすを簡単にいえば、「事業に使う経費として商品・サービスを購入する」ということです。

仮に車を購入する場合、会社の経費で落とすか、それとも個人で購入するかで、お金の具合は変わります。

社長個人で車を購入すれば、自分の財布が痛みます。

しかし会社で購入すれば、社長は個人のキャッシュを減らすことなく、同じ車に乗ることができます。

車の名義は外からは誰のものかわりません。

そうなれば自分の財布を傷めないわけですから、「経費で落とした方がお得」となるのもうなずけるでしょう。

経費で落とすメリット

経費で落とすリターンは大きく3つあります。

一つは先述した通り、自分のお金を減らすことなく、商品・サービスを購入できるこです。

二つ目は、個人で購入するより、用意するお金が少なくて済むことです。

三つめは、会社の経費とすることで、支払う税金を少なくする、いわゆる節税ができることです。

1・自分のお金を減らすことなく、商品・サービスを購入できる

これは説明するまでもない話ですが、会社に購入してもらえば、同じ商品・サービスを買うにしても自分の財布を傷めなくて済みます。

2・個人で購入するより用意するお金が少なくて済む

これは何の意味かよく分からないかもしれませんが、会社から役員報酬として給与を受け取ると、そこには所得税・住民税という税金を徴収されます。

税金以外も給料には社会保険料も課せられますが、ここではわかりやすくするため、税金のみでお話します。

ざっくりいえば1800万円以上の役員報酬がある社長は、所得税・住民税で50%も税金を掛けられます。

要は手元に残るのは半分しかないわけです。

となれば、100万円の車を個人で買うとすれば、実質200万円必要ということです。

しかし会社で購入すればどうでしょう。

会社のキャッシュには所得税・住民税が課せられていませんので、100万円の車を購入するために必要な資金は、そっくりそのまま100万円で済むということです。

個人と会社、どちらで購入した方がお得か一目瞭然です。

さらに次に説明しますが、経費で落とすことで法人税の節税にもなります。

仮に10万円のパソコンを購入すれば、税率30%で計算するなら9000円の節税になります。

となれば、実質10万のパソコンを9万1000円で購入できたともいえます。

3・経費を使うと法人税の節税になる

経費とは「事業を行うために使用した費用」のことです。

費用が多くかかれば利益が減ります。

法人税は利益に対して課税されますので、利益が少なくなれば納めなくてはいけない税金も減ります。

たとえば1000万円の売上で、経費に700万円かかったとします。

この場合の法人税は、税率30%とすると、法人税は90万円で手元に残るキャッシュは210万円になります。

・1000万円-700万円=300万円

・300万円×30%=90万円

・300万円-90万円=210万円

しかし同じ売上で経費が800万円に増えればどうでしょう?

手元キャッシュは140万円になってしまいますが、法人税は60万円に圧縮することができます。

・1000万円-800万円=200万円

・200万円×30%=60万円

・200万円-60万円=140万円

このように経費を使うことで、法人税を減らすことができます。

ただし上記計算からもわかるように、経費を増やせば法人税は減りますが、それと同時に手元に残るキャッシュまで減ってしまいます。

会社にとって大事なのはキャッシュです。

その肝心のキャッシュが減ってしまっては、何のための節税かという話です。

節税を目的とした意味のない経費の使いすぎは、会社のキャッシュフローを極端に傷めてしまいます。

経費を落として節税する場合でも、その経費がキャッシュを生み出す(売上を作る)ことが大切です。


経費で落ちるポイントとは?

このように経費で落とすといろいろとおいしいわけですが、だからこそ、税務署も何でもかんでも経費として認めてくれるわけではありません。

すべて経費として認めてしまえば、税金を徴収することができなくなります。

経費で落ちるか落ちないかのポイントは

・売上を上げるために使っていること

です。

直接的であれ間接的であれ、売上を作るために必要な費用は経費になります。

よく分かりやすい例でいえば、店舗兼自宅です。

この場合、店舗で使う電気代や水道代は、売上を上げるために必要なので経費になりますが、自宅で使う電気・水道代は、売上とは関係ないため会社の経費で落ちません。

経費で落とすためには「売上げとの対応していること」を覚えておきましょう。

「経費で落ちるもの」と「落ちないもの」の具体例

それでは経費で「落ちるもの」と「落ちないもの」の具体例を挙げていきます。

経費で落ちるもの

仕事に必要な機材や消耗品

仕事に必要な機材や消耗品は、すべて経費として認められます。

パソコン関連商品やオフィスの備品などですが、基本的に10万未満、もしくは、使用可能期間が1年未満のものは消耗品として計上できます。

旅費

目的地に市場調査などの目的があれば、事業に関係するものなので、旅費を経費計上が可能です。

ただその場合でも、目的地と目的はメモするなどして、仕事に関係していることを証拠として残しておくことが大事です。

税務調査で研修旅行や視察旅行の費用を否認されないためには、「事業のための旅行であること」を証明する必要があります。

研修旅行なら、日程表、研修資料、参加証明書・研修修了書、領収書など、視察旅行なら、日程表、撮影写真、議事録、名刺・パンフレット、報告書、領収書など、仕事で行ったことを証明できるようにしておきましょう。

とくに日程表に「いつどこで誰に会う」などを具体的に記載し、それを証明するような資料があればなおよいです。

飲食代

取引先との打ち合わせのときに使った飲食代金や、社員との打ち合わせで使った飲食代金は限度はありますが、会社の経費とすることができます。

一人当たりの金額が5000円以下であれば、会議費として全額を経費にすることができます。

一人当たりの金額が5000円以上の場合は、接待交際費として計上できます。

この場合でも領収書をもらうことはもちろん、誰と何人で飲食をしたかを記録しておきましょう。

名刺や年賀状

名刺の作成費用も広告宣伝費として経費計上できます。

年賀状も事業の宣伝に使っているのであれば、経費計上することが可能です。

社員旅行の費用

社員旅行の費用は、

旅行の内容が「社会通念上一般的なもの」であること

4泊5日以内の旅行であること(海外への旅行だった場合、滞在期間は4泊5日で機内泊はカウントしない)

参加する従業員の数が全従業員数の50%以上であること

という条件を満たせば福利厚生費として経費に計上できます。

特定の従業員、たとえば「役員のみで行く慰安旅行」は経費にならず、役員賞与とみなされ、所得税の対象となります(従業員の場合は給与扱い)

経費で落ちないもの

スーツ代など

自分の使うスーツや靴、バッグ、腕時計などは仕事に関連するものであっても経費にはできません。これは給与所得控除で控除されるため会社の経費にはならないのです。

借入れの返済

銀行から融資を受けたお金の元本部分の返済額は経費になりません。

ややこしいですが、融資の利息は経費になります。

お金の貸し借りについては、借入金は収益にならないので、直接売上にかかるものではないので、元本部分の返済額は経費になれないのです。

法人税、法人住民税

会社の場合は法人税や法人住民税、法人事業税などは経費として計上できません。

これらはあくまでも義務としての納税であり、支出ではないからです。

業務中の交通反則金

交通反則金は業務に関連するものであっても経費にはなりません。

法人が役員または従業員に対する交通反則金を負担した場合の取扱いについては、法人税基本通達9-5-8で以下のように規定されています。

(役員等に対する罰科金等)
9-5-8 法人がその役員又は使用人に対して課された罰金若しくは科料、過料又は交通反則金を負担した場合において、その罰金等が法人の業務の遂行に関連してされた行為等に対して課されたものであるときは法人の損金の額に算入しないものとし、その他のものであるときはその役員又は使用人に対する給与とする。(平21年課法2-5「八」により追加)

第5款 罰科金

要約すると、役員または従業員に対して課された交通反則金を会社が負担した場合には、

  • 業務中の交通違反による反則金→経費にならない
  • 業務中以外の交通違反による反則金→給与になる(結果として経費になる)

ということになります。

業務以外の交通反則金を支払う会社は少ないと思いますので、交通反則金は経費とならないとなります。

経費にはグレー部分がある

経費にはグレー部分があり、はっきり白と黒でわけられるものではありません。

完全に経費として認められないものは別ですが、隣の会社では売上に関係ない商品でも、自社にとっては必要な商品ということもあります。

繰り返しますが、「経費で落とす」ためには、それが売上に関係しているかがポイントになります。

したがって、事例では「経費で落ちない」ケースでも、自社では売上と関係していることが証明できれば、「経費で落とす」ことができるのです。

経費には白と黒とでわけられない、グレーな部分が多々あることも認識しておきましょう。

ただし、グレーな経費を経費で落とすには、明確な根拠が必要なことは付け加えておきます。

まとめ

「経費で落とす」について解説してきました。

「経費で落とす」か「経費で落ちない」を簡単にいえば、「売上に関係しているもの」なら「経費で落とす」ことができます。

ただしその際でも、領収書を残しておくことはもちろん、それが売上と関係していることを証明する必要があります。

いたずらに利益をなくす経費の使い方はもってのほかですが、経費は賢く利用して会社の成長に役立てましょう。


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