売上が増えるとそれに比例して必要な運転資金も多くなります。
そのため運転資金を用意するのに、銀行融資が必要になってきます。
銀行から融資をしてもらうには決算書の数値が重要になります。
つまり、売上が増えれば増えるほど、財務を意識した経営が必要になります。
売上が増えれば運転資金も比例して増える
必要運転資金は次の計算式で求められます。
・売掛金+在庫-買掛金
この式を見てもわかるように、通常売上が増えれば、売掛金も在庫も買掛金も同時に増えていいくことは明らかでしょう。
仮に売掛金が1000万円、在庫が500万円、買掛金が800万円だったとします。
このときの必要運転資金は700万円です。
・1000万円+500万円-800万円=700万円
では売上が倍になって、それぞれの数値も2倍になればどうでしょう?
・2000万円+1000万円-1600万円=1400万円
はい、ご覧の通り運転資金も見事に2倍になりました。
そこで何がいいたいかと申しますと、売上が増えれば必要運転資金も多く必要になるということは、売上が増えるごとに「銀行融資を見越しておかなければいけない」ということです。
売上が大きくなるほど財務を意識した経営に
売上が増えればそれに比例して、売掛金、在庫、買掛金も増えていくのが常です。
となれば、繰り返しますが必要な運転資金も増えていきます。
事業が小規模のときは、運転資金が足りなければ社長自らの財産や、ノンバンクやカードローンでまかなえるかもしれません。
最近ではインターネットでお金を集めるクラウドファンディングなるものもあります。
しかし売上が大きくなって1億2億となってくれば、100万、200万のお金では足りなくなります。
まとまったお金を用意するには、銀行から融資をしてもらわなくてはいけません。
そうなると、売上が大きくなる会社ほど、決算書を意識していかなくてはいけないということです。
決算書で融資は8割が決まる
銀行の融資は決算書の格付けで8割は決まるといわれています。
近年は事業性評価といって、事業の内容や将来性を見て融資の判断を決める流れになっていますが、それでもまだまだ決算書が融資の判断に大きく影響してきます。
そもそも決算書は、その会社の成績表というか、経営者がどう会社の経営に取り組んできたかの表れです。
放漫経営をしていれば、それがそのまま反映されるわけですから、決算書が融資の審査に大きく影響するのは当たり前です。
にもかかわらず、財務を意識した経営をしないなんて、それはリスク管理の欠如と同じです。
繰り返しますが、売上の規模が大きくなるほど、必要な運転資金は大きくなります。
その運転資金が用意できない、つまり銀行から借りれないとなれば、いつ資金ショートが起こってもおかしくない経営状態ということです。
慌てるその前に
キャッシュが足りなければ売上で作ったらいいと思われるかもしれませんが、それは最初にもお話しした通り、売上を作るには、まず仕入れなどの現金の先出が必要です。
となると、不足した運転資金をどこからかお金を用意し、、、堂々巡りになりますね。
だからこそ、売上が大きな会社ほど、銀行から融資を引き出せるように決算書を意識した経営を行わなくてはいけないのです。
お金が足りなくなってから慌てても、銀行が貸してくれるとは限りません。
まとめ
売上が増えれば現金も増えると思いがちですが、実際は売上が増えると必要な費用も増えて、手元資金は少なくなります。
売上が増えていくときこそ、キャッシュの管理が大事になります。
そこで不足する資金は、売上が億を超えてくれば、個人で用意できる額ではなくなります。
必然的に金融機関からの融資が必要になってきます。
売上が増えていく時期だからこそ、売上の伸びだけでなく、財務にも目を向けなくてはいけません。
それつまり、決算書を意識した経営です。
でなければあっという間に資金不足で足をすくわれるかもしれませんよ。
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