妻や子供を役員にするメリットは、主に所得分散による節税効果があります。

それ以外にも退職金を支給でき、非課税枠の大きな恩恵を受けることができます。

社長一人では増やすことにも限度がある手取り額を、家族単位で増やす効果があります。

しかし意外に忘れがちなですが、相続対策としても妻や子どもに役員報酬を支払う有用性もあります。

相続税の対象となる名義預金

あなたは「名義預金」をご存知でしょうか?

名義預金とは、被相続人の名義の預金ではないけれども、被相続人の財産とみなされる預金のことです。

何のこっちゃようわからんとお感じでしょうが、たとえば社長が子供のためを思って子供名義の貯金をしたとします。

通帳の名義としては確かに子供の名前ですが、実態としては社長のお金で貯めた貯金と同じです。

もし社長が亡くなった後、相続税の税務調査に入られれば、「それは子供の貯金ではなく、社長(被相続人)の貯金です」とみなされ、追加の相続税が発生してしまうことがあるです。

たとえ親族名義の貯金でも、実態として被相続人の貯金と判断されたら、それは被相続人の財産とみなされてしまう、これが「名義預金」です。

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名義預金は高確率でバレます

名義預金なんてバレやしないと思いがちですが、税務署は名義預金を立証するために預金作成時の状況や入金出金の履歴等を詳細に調べきます。

入念に調べ上げた後に税務調査に訪れるのです。

下手ないい訳など通用しないと考えておいた方がいいでしょう。

事実、相続税の税務調査で申告漏れが指摘される割合は実に81.8%にも及びます。

その中でも預金の申告漏れが一番多いという調査結果が出ています。

国税庁:平成27事務年度における相続税の調査の状況について

名義預金であると認定されると、延滞税や加算税等の追徴課税が発生します。

加算税等のペナルティ含む調査1件あたりの追徴税額は、498万円にも及んでるのです。

平成27事務年度における相続税の調査の状況について

名義預金かどうかが問題となるのは、税務調査のときばかりではありません。

遺産分割時にも名義預金が問題となることがあります。

名義預金ではなければ名義人の財産であり相続財産ではないので遺産分割の対象ではありません。

しかし被相続人の名義預金は相続財産なので、遺産分割の対象となり、場合によっては相続トラブルの原因となります。

こんなことでトラブルになれば、残した会社の存続も危ぶまれます。

名義預金とみなされる3つの貯金

どのような貯金が名義預金とみなされるかというと次の3つが主なものとなります。

1・亡くなった方が作った本人以外の名義預金

自分が作った覚えがないのに、自分名義の貯金を亡くなった方がしていた場合は名義預金になります。

「誰が作った通帳か何てバレない」と思われるかもしれませんが、預金通帳作成時の書類の筆跡や登録されている印鑑を確認されて、誰が作った貯金か判断されてしまいます。

ちなみに名義預金は贈与と扱われませんので、時効という概念もないことをお忘れなく。

社長である夫・親が10年以上前に作った預金でも、相続時に存在すればそれは相続財産となります。

2・亡くなった方が管理していた預金

通帳や印鑑、キャッシュカードなど、亡くなった方が管理していたのであれば、名義は自分であっても亡くなった方の相続財産とみなされます。

これもまた「誰が管理していたかわかるわけないだろう」と思われるかもしれませんが、父親が自分の預金で利用している印鑑を、子供名義の預金の書き換えに使ったことから、「その預金の管理支配権は父親にある」と認定されてしまった事実もあるというのです。

あるいは通帳のお金の流れから、亡くなった方の口座からお金が流れていることがわかれば、これもまた名義預金とみなされてしまいます。

お金の出どころが亡くなった方であること、贈与した事実もないとなると、「名義預金でない」との主張は崩れるでしょう。

3・預貯金の原資が亡くなった方のものである貯金

実質誰が出したお金かが重要になります。

夫婦名義の場合とくに重視されます。

仮に夫が渡した生活費を、専業主婦のやりくり上手な奥様が、自分名義としてその一部をへそくり貯金していた場合でも、それは夫婦の共有財産として名義預金で取り扱われます。

夫婦の間で贈与契約書を交わし、贈与の事実があったことを立証しない限り、税務署はへそくり貯金を名義預金とみなします。

妻・子供に役員報酬を支払えば名義預金にはならない

と、ここまで長々と書きましたが、名義預金としてみなされないための対策は、一つは自分の財産であることを証明することです。

自分で働いて稼いで貯めた預金なら、それは名義預金とはされません。

その人固有の財産となります。

名義預金の計算方法 専業主婦の場合

贈与契約を交わし、贈与という形でお金を受取っても名義預金にもされませが(諸条件あり)、役員報酬として受け取れば、それは自分が働いて得た財産として堂々と貯金しておけます。

もちろん役員として報酬を受け取るには、それもまた名義上だけでもいけないわけで、実態が必要になります。

さらに会社の利益を妻・子供に役員報酬で支払うことで、会社の株価の上昇を抑え、社長の相続財産を生前に分配することにもつながります。

このように妻・子供に役員報酬を支払うことは、相続対策にもなるのです。

まとめ

妻・子供に役員報酬を支払うことは、節税対策だけでなく、相続対策にもなります。

役員報酬を支払えば、自分の固有の財産としてお金を残せますから、後々名義預金とみなされることもなくなります。

役員報酬を支払うことは、相続対策にもなります。

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