助成金は返済不要のお金です。

資金繰りに余裕のない企業にとっては非常に魅力的な条件です。

「受取れるなら受取っておきたい」、そう考えるのは無理はないでしょう。

しかし助成金を受取りたいからといって不正を働くことは絶対に行ってはいけません。

助成金の不正受給は犯罪となりかねませんし、発覚したときのペナルティは大きいです。

この記事では助成金の不正受給や虚偽申告した場合どうなるかなどについて解説していきます。

助成金の不正受給とは

偽りその他の不正行為により、本来受けることのできない助成金の支給を受け、または受けようとした場合をいいます。

実際に助成金を受給しなくても、申請するだけで不正受給になります。

不正受給は書類の偽造により公金を詐取しようとする犯罪に当たります。

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不正受給のパターン

書類の偽造

もともと作ってないなどの「存在しない書類」を助成金受給のために作ってしまうパターンです。

たとえば次のような事例です。

事業主Aは、もともと出勤簿を作成していなかった。

助成金の申請にあたって「対象労働者の出勤簿の写し」の提出が必要だったため、助成金の申請手続きに詳しいという外部の者が、出勤簿を作成し、その写しを添付して支給申請した。

記載内容が実際の出勤状況と違うことがわかり、事業主Aの助成金は不支給になった。

このように書類を偽造ずると不正受給になります。

雇用実態の改ざん

雇用実態と異なることを申告するパターンです。

たとえば、正社員の雇用者を非正規雇用から正社員化したと偽る手口でキャリアアップ助成金を1億5500万円だまし取ったとして刑事告発されている事例もあります。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)は、非正規雇用の社員を正社員として雇うことが条件で受け取れる助成金ですので、これは明らかに虚偽の申告になります。

また正社員として雇用することを約束して非正規社員として雇い、その後キャリアアップ助成金を申請することも不正受給に当たります。

助成金の不正受給が発覚したときのペナルティ

助成金の不正受給が発覚したときのペナルティは、大きくいって以下の通りです。

  • 不正受給をした助成金の返還を求められる
  • 事業所名が公表される(事業主の名称、代表者名、事業所の名称、所在地、不正受給の金額、内容)
  • 3年間は雇用保険を財源としたすべての助成金を利用できなくなる
  • 悪質とみなされると労働局により詐欺罪で刑事告発される

どのペナルティも痛手ですが、地味に効くのが事務所名の公表です。

不正受給した企業はホームページで公開されますので、取引先、顧客、社員、金融機関などの関係者に知れ渡ってしまい、大きな信用失墜となります。

目先のお金欲しさに顧客や取引先しゃ社員の信頼を失くしてしまっては事業継続に赤信号がともります。

助成金は公的なお金ですので、不正受給に対するペナルティは厳しいものになります。

不正受給は受取るお金以上に損失が大きいです。

絶対にやめましょう。

不正受給がバレる理由

助成金の不正受給が増えていることを受け、審査のチェックが厳しくなっています。

事前連絡なしの調査員の訪問。

実地調査では、賃金台帳、出勤簿、支給要件の確認に必要な書類等の確認はもちろん、従業員にもヒアリング調査を行うことがあります。

人の口に戸は立てられませんし、つい正直に答えてしまったり、自分が不正受給の片棒を担がされるのは嫌だという理由で本当のことを伝えてしまったりします。

ウソには隠せないほころびがある

たとえばキャリアアップ助成金の申請書類には、「雇用が約束されていたかの確認」の項目があります。

これは、正社員として雇用することを約束して非正規社員として雇い、その後キャリアアップ助成金を申請する、出来レースを防ぐためです。

この書類には、「書類の内容について間違いのないことを確認し、同意した」旨、労働者本人に署名捺印することが求められます。

そのため、「正社員ではなかったことにしてサインをしてくれ」と労働者に依頼して署名させることがあります。

しかし、審査官が直接本人に確認し、そこから不正が発覚する場合もあります。

また、口裏を合わせるのではなく、本人に雇用形態を曖昧にしたまま、途中で正社員に転換したことにして支給申請をするというケースもあるでしょう。

そういったケースでも、就業規則では正社員にしか支給されないはずの手当が非正規雇用のときから支給されていたり、定期昇給は正社員しか対象ではないのに、契約社員の時に定期昇給の対象となっていたりなど、矛盾があることから不正受給が発覚することがあります。

ウソをつくとどこからかほころびが出てきます。

調査官はそのほころびを見逃さず調査しているのです。

「少しぐらい書類を操作してもバレない」などと考えるのは間違いです。

不正受給にならないためには

不正受給は事業主が意図的に行う場合もありますが、「知らなった」ゆえに行ってしまう場合もあります。

前者はダメですが、後者のケースを防ぐにはやはり専門家の利用が望ましいです。

ただし助成金コンサルタントを謳う人の中には怪しい人もいます。

そのようなコンサルタントは

「数字を多少改ざんしても助成金を受取れます」

「他の会社もやられています」

「口裏を合わせれば大丈夫です」

と甘い言葉で不正受給を誘惑してきます。

このような甘言には絶対に乗らないようにしましょう。

繰り返しますが、不正受給はちょっとしたほころびから発覚します。

助成金の申請には労務などの法律知識が必要になります。

社会保険労務士などの信頼できる専門家に任せてしまうのも、助成金の不正受給を防ぐには賢い方法です。

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まとめ

助成金の不正受給は、行政・民事だけではなく、最悪の場合、刑事上のペナルティも科せられます。

「ついうっかり」や「知らなかった」では済まされません。

不正受給のペナルティを受けないように、しっかりと条件などを確認した上で、申請するようにしましょう。

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