「雇用関係の助成金を申請したいけど、どんな書類を用意すればいいの?」

助成金を受給するには必要な書類を用意しなくてはいけないため、上記のような疑問を持って戸惑っていらっしゃる事業主の方もいるでしょう。

そこでこの記事では助成金を受給するために用意しなくてはいけない提出書類について解説していきます。

助成金とは

助成金は厚生労働省が支給する雇用関係に関する取り組みに支給されるお金です。

受取った助成金の返済は不要です。

雇用保険に加入している事業主で受給要件を満たしていれば100%受け取れます。

似たような制度に補助金がありますが、助成金と補助金は違いますので、混同しないようにしましょう。

助成金を受取るには

助成金は先述したように雇用関係の取組みを行った企業(または個人事業主)が支給の対象になります。

支給対象となる取組みとは次の通りです。

  • パートタイム・アルバイトなどの非正規社員を正規社員にする
  • パートタイム・アルバイトなどの非正規社員の待遇を改善する
  • 介護・育児などの仕事と家庭の両立を支援する取り組みを行う
  • 労働時間の削減を行う
  • 正社員のスキルアップに取組む
  • 就業規則や労働環境の見直しを行う

など。


助成金の対象となる企業(または個人事業主)

助成金の対象となる企業は次の要件をすべて満たさなくてはいけません。

  • 雇用保険適用事業所の事業主であること
  • 支給のための審査に協力すること
  • 支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等を整備・保管していること
  • 支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等の提出を、管轄労働局等から求められた場合に応じ ること
  • 管轄労働局等の実地調査を受け入れること
  • 申請期間内に申請を行うこと

この要件を満たしていれば法人でなくとも個人事業主でも助成金を受け取れます。

受給資格のない企業(または個人事業主)

次の要件に該当する事業主は助成金を受給することができません。

  • 不正受給してから3年以内に支給申請した事業主、または支給申請日後から支給決定日までの間に不正受給をした事業主
  • 支給申請日の属する年度の前年度より前の、いずれかの保険年度の労働保険料(雇用保険料)を納入していない事業主
  • 支給申請日の前日から起算して1年前の日から支給申請日の前日までの間に、労働関係法令の違反があった事業主
  • 性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業またはこれら営業の一部を受託する営業を行う事業主
  • 暴力団関係事業主
  • 支給申請日、または支給決定日の時点で倒産している事業主
  • 不正受給が発覚した際に都道府県労働局等が実施する事業主名等の公表について、あらかじめ同意していない事業主

助成金申請時に必要な書類

一口に助成金といってもたくさんの種類があります。

ここではキャリアアップ助成金(正社員化コース)を申請した際に必要な提出書類について解説します。

キャリアアップ助成金(正社員化コース)とは?

キャリアアップ助成金(正社員化コース)とは、パートタイム・アルバイトなどの非正規労働者を正規社員に雇用した場合に支給される助成金です。

提出を求めらる書類

1・支給要件確認申立書

2・支払方法・受取人住所届

3・管轄労働局長の認定を受けたキャリアアップ計画書

キャリアアップ計画書とは、パートタイム・アルバイトなどの有期契約労働者等のキャリアアップに向けた取り組みを計画的に進めるため、今後のおおまかな取り組みイメージ(対象者、目標、期間、目標を達成するために事業主が行う取り組み) をあらかじめ記載した計画書です。

4・転換制度または直接雇用制度が規定されている労働協約または就業規則その他これに準ずるもの

5・転換後または直接雇用後に対象労働者が適用されている労働協約または就業規則

6・対象労働者の転換前または直接雇用前および転換後または直接雇用後の雇用契約書または労働条件通知書等、労働条件が確認できる書類

7・対象労働者の労働基準法第108条に定める賃金台帳

賃金台帳とは、会社内で保存する「給与明細書」のようなもので、年末調整の際にも使用される重要な書類です。

法定の項目として次の項目は必須です。

  • 氏名
  • 性別
  • 賃金(諸手当、賞与を含む)毎の計算期間
  • 労働日数
  • 労働時間数
  • 時間外労働/休日労働/深夜労働の時間数
  • 賃金の種類(基本給、諸手当)毎の金額
  • 控除の内容とその額

賃金台帳は、給与の一覧表のようなもので、給与明細とは異なります。

給与明細とは別に作成しなければなりません。

会社の規模や雇っている労働者数に関わらず作成が義務づけられており、作成後は3年間保管しなければならない、と労働基準法で定められています。

8・多様な正社員の雇用区分が規定されている労働協約または就業規則

9・正規雇用労働者(多様な正社員を除く。)に適用されている労働協約または就業規則

10・転換日または直接雇用日に雇用されていた正規雇用労働者の雇用契約書等

11・対象労働者の出勤簿、タイムカード

対象労働者の出勤状況や労働時間を確認するために必要となるものです。

打刻漏れや労働時間の集計漏れがあると審査が滞り、最悪の場合には助成金が支給されないこともありますので注意が必要です。

出勤簿には以下の内容を記載することになっています

  • 各労働者の出勤日と労働日数(出社・退社時刻を含む)
  • 日別の労働時間数
  • 時間外労働を行った日付と時刻・時間数
  • 休日労働を行った日付と時刻・時間数
  • 22時から翌5時までの深夜労働を行った日付と時刻・時間数

タイムカードは会社にいた時間は記録されていても、実際の労働時間を必ずしも反映していない、ということがあります。

そのためタイムカードとは別に、労働時間の集計(所定労働時間、時間外・休日・深夜労働の時間数)が必要となります。

またその内容を賃金台帳等に記載をしておかなくてはいけません。

タイムカード・出勤帳簿の提出を求められるのは、労働時間が適正に管理され、時間外や休日労働手当(残業代)がきちんと支払われているかを確認するためにです。

12・勤務地限定正社員制度または職務限定正社員制度を新たに規定した場合の加算の適用を受ける場合には、次のaおよびb書類も必要です。

  • a 上記6に加え、当該雇用区分の規定前の労働協約または就業規則
  • b 上記4に加え、当該転換制度の規定前の労働協約または就業規則その他これに準ずるもの(上記aと同じである場合を除く)

13・中小企業事業主である場合、中小企業事業主であることを確認できる書類

14・若者雇用促進法に基づく認定事業主における35歳未満の者を転換または直接雇用した場 合の支給額の適用を受ける場合は、若者雇用促進法に基づく認定事業主に係る基準適合事業主認定通知書および基準適合事業主認定申請書の写し

15・対象労働者に母子家庭の母等が含まれる場合は、母子家庭の母等である対象労働者の氏名、および当該労働者が母子家庭の母等であることが確認できるもの

16・対象労働者に父子家庭の父が含まれる場合は、父子家庭の父である対象労働者の氏名および当該労働者が父子家庭の父であることが確認できるもの

17・生産性要件に係る支給申請の場合の添付書類

その他労働局が必要と認める場合は、上記以外の提出を求められる書類があります。

派遣労働者を正規雇用労働者または無期雇用労働者として直接雇用する場合

派遣労働者を正規雇用労働者または無期雇用労働者として直接雇用する場合は、下記に掲げる書類も、あわせて添付する必要があります。

  • 直接雇用前の労働者派遣契約書
  • 派遣先管理台帳

書類の保存期間

都道府県労働局に提出した支給申請書・添付書類の写しなどは、支給決定されたときから5年間保存しなくてはいけません。

まとめ

助成金申請時に提出を求められる書類について解説しました。

助成金は申請日を1日でも過ぎると受給できなくなってしまいます。

助成金の受給は、いわば時間との勝負でもあるのです。

ですから事前に書類を準備しておくことは、助成金を受け取るために非常に大事になります。

そして上記の必要な書類を見てもわかりますが、準備しなくてはいけない書類は多いです。

助成金申請時に慌てないためにも、しっかり書類を準備しておきましょう。


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