助成金を受け取ることにはさまざまなメリットがあります。

しかしメリットがあればデメリットがあるのが常です。

それは助成金も同じでデメリットが存在します。

やはり助成金の受給を考えるときは、メリットだけでなくデメリットも同時に考える必要があります。

「助成金は受け取れたけど、申請しない方が良かったな」

こんな後悔をしないために、メリットとデメリットについてしっかり理解しておくことが大切です。

この記事では助成金のメリットとデメリットについて解説します。

助成金の6つのメリット

1・返済不要のお金

助成金は返還不要のお金です。

融資とは違って受取ったお金は返済する必要はありません。

助成金の原資は雇用保険の一部から拠出されていて、公共性の高いお金です。

助成金は、従業員を新たに雇ったり労働環境を改善するなどの目的に使われることを目的としているため、保険料を支払い法令を遵守している企業には国が助成してくれるというわけです。

融資はいずれ利益の中から返済しなくてはいけないので、その意味では助成金を受けることができると費用の負担が少なくて済みます。

2・使い道が自由

助成金は使い道が自由です。

たとえば助成金として100万円受け取った場合で、助成金を受給するために使った費用が70万円だったとします。

この差額については使い道を問われません。

助成金と似たものに補助金がありますが、この点が補助金との違いになります。

補助金の場合は申請した通りに使わないといけませんので、使い道の自由はありません。

3・働きやすい労働環境が整備できる

助成金は非正規社員や正社員の労働環境や待遇を改善することで支給されます。

そのため非正規を含めた従業員にとって働きやすい環境を提供することになります。

最近では労働時間削減に取り組むことで、設備機器の費用の一部を助成してくれるものまであります。

働きやすい環境であれば、人材採用も楽になりますし、就職後の定着率もアップするでしょう。

人材を確保し長く働ける環境を提供することは、企業を成長させる上でとても重要なことです。

また働き方改革で労働環境を整備することは義務化されていきますので、取組み自体企業にとって必須です。

そういう意味では労働環境整備のために助成金を上手に活用すべきです。

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4・社員のスキルアップができる

助成金の中には社員に対するスキルアップに取組んだときに支給されるものがあります。

社員のスキルアップに取組みつつ、その費用の一部を助成してくれるのです。

社員のスキルアップが企業の成長に欠かせないことは周知の事実ですが、どの企業も資金が潤沢ではありません。

研修費用などがネックになって、施策を実行できないということもあるでしょう。

そんなとき助成金を活用すると研修費用などの一部を助成してくれます。

助成金を活用すると、費用を抑えつつ社員のスキルアップを行え、生産力向上や新たな収益確保など事業展開することができます。

5・企業の信用力が増す

助成金は国が支給する公的なお金です。

そのため受給するための要件には、法令順守はいわずもがなですが、就業規則や労働基準などにある程度高い設定が求められます。

つまり助成金を受給できるということは、国が求めるクリーンな基準を満たす企業との証左になるのです。

この信用力が企業のブランド力そのものになります。

働き方改革が推進され、企業の労働環境が厳しくチェックされる昨今では、なおさらこのブランド力がものをいいます。

助成金を受給できる企業であることは、銀行融資や人材採用時など、ありとあらゆるところで有利に働きます。

6・助成金は受給しやすい

補助金との比較になりますが、助成金は要件を満たしていればほぼ100%受け取ることができます。

補助金の場合は要件を満たしつつ、複数のエントリー企業の中から審査で合格しないと受給できませんので、その点からいえば助成金は受給しやすいといえます。

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助成金の7つのデメリット

1・導入した制度が負担になることがある

助成金を受給するためには、新たな雇用や人事制度や就業規則、労働時間の削減、賃金アップなどが必要になります。

このような新制度は一度導入すると、廃止したくても簡単にできなくなります。

制度を廃止することが助成金不支給の要件に該当することになりますし、受給した助成金も返還の対象になることもあります。

さらに働きやすい労働環境をなくすことは、従業員にとっては不利益です。

そのようなことに対し労働者から承諾を得るには、難航することが予想されます。

そのため助成金受給のために

  • 本来は雇わなくても良い人を雇う
  • 必要のない人事制度や就業規則を導入してしまう
  • 無理な賃金アップをしてしまう

といったことをしてしまうと、思わぬ負担になってしまうことがあります。

「もらえるものはもらっておきたい」気持ちはわかりますが、助成金ありきで考えてしまうと失敗の元です。

2・突然の廃止や統合、支給要件の変更がある

助成金は突然の廃止やほかの助成金との統合などが行われます。

また支給要件の変更もあります。

そのため「受取れるはずだったのに受取れなくなった」ということが起こります。

助成金をあてにする資金計画を立てると、思わぬ形で資金計画が狂ってしまいます。

助成金の受給計画を立てるときは、事前にしっかり調べる必要があります。

3・入金までに時間がかかる

助成金は申請からお金が入金されるまで、長い時間がかかります。

助成金は支給要件を満たしていて、なおかつ実際に要求される状態を一定期間継続した後で、はじめて支給されます。

ですからお金が入金されるまで、短いもので3か月~6か月、長いものになると1年を超えてしまいます。

その間は事業主が費用を立て替える形になります。

したがって資金的に余裕がないと、助成金を受けることは要件を満たしていても、現実的にむずかしくなります。

助成金を資金調達のあてにするのは間違いであり、危険です。

あくまで費用の一部を後から補てんできるものと考えましょう。

4・受給するには手間がかかる

助成金を受給するまでには様々な書類を作成したり、確認を受けねばならないため、多くの手間やコストがかかります。

キャリアアップ助成金、正社員化コースの場合だと

  1. 対象労働者を6ヶ月以上雇用
  2. キャリアアップ計画書の提出
  3. 就業規則の整備
  4. 正社員等への転換
  5. 転換後の賃金を6ヵ月分支給した日の翌日から起算して2ヵ月以内に申請

という流れを経て助成金を受け取ることができます。

もしその間に不備があれば、助成金を受け取れないこともあるのです。

その場合かけたコストと労力が無駄となってしまいます。

5・要件が厳しくなっている

助成金は不正受給を防止するため、支給の要件が厳しくなってきています。

受給後も検査に入られることもあります。

そのためきちんと証拠書類は残しておかなくてはいけませんし、受給のための高度な専門知識を必要としてきます。

受給することが簡単でなくなってきているということを認識しておきましょう。

6・申請期限を過ぎると受給できなくなる

助成金には申請期限が決まっていて、その日を一日でも過ぎると受給できなくなります。

したがって余裕を持ったスケジューリングが必要です。

助成金を受け取るには、申請期限までに必要な書類を不備の無い状態で提出できるようにしておかなくてはいけません。

7・法人税が発生する

助成金は返済不要のお金ですが、受け取ると「雑収入」に計上されますので、その期の利益によっては法人税が発生します。

お金が余った場合は、そのほかの経費で落とすなどの対策が必要です。

まとめ

助成金は返済不要のお金です。

そのため「受取らないと損」と思いがちですが、実際には助成金を受取るkとでの不具合が生じることがあります。

助成金ありきで考えてしまうと失敗の元となります。

やはり助成金のメリットとデメリットを良く考えて受給計画を立てるべきです。

もしメリットの方が大きいとなれば、それこそ助成金を受け取らないのは損となります。

助成金は雇用保険を原資としていますし、何より法令などを遵守し義務を守った企業にとっては、受け取ることは権利なのですから。

助成金のメリット・デメリットを比較して、自社にとって利益のある助成金受給計画を立てましょう。

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