起業・開業・創業時は、何かとお金がかかるものです。

その起業時の資金調達方法は、主に日本政策金融公庫からになります。

しかしそれ以外にも助成金を上手に活用すれば、創業時の必要資金の助けになります。

この記事では、起業・開業・創業時に活用したい助成金や、利用する際のメリット・デメリットや注意点について解説します。

助成金とは

助成金とは厚生労働省が管轄するお金で、一定の条件を満たすことで、人件費や経費の一部を助成してくれます。

助成金は厚生労働省が支給するお金なので、従業員の雇用や労働環境の改善などに支給されます。

ただし助成金を受け取るには

  • 雇用保険の適用事業所であること
  • 過去3年以内不正受給をしてないこと
  • 支給のために審査に協力すること
  • 過去1年間に労働保険の滞納がないこと
  • 風俗営業事業主、反社会的勢力でないこと

などの条件を満たす必要があります。

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補助金と助成金の違い

国や自治体が支給するお金に、助成金と似た補助金があります。

補助金は経済産業省や地方自治体が支給するものがあります。

公的機関が支給するのは同じですが、助成金と補助金では違いがありますので注意しましょう。

大きな違いは2つあります。

一つは受給の難易度です。

助成金は要件を満たしていればほぼ受給することができますが、補助金の場合は予算の関係上、受給要件は満たしていても、審査で落とされることがあります。

もう一つは申請期間です。

助成金は随時、または比較的長い申請受付期間を設けていますが、補助金は受付期間が短く1か月程度しかないものもあります。

ただし補助金の方が受給できる金額は大きくなります。補助金:数百万~数十億円。助成金:数万円~数百万円

助成金のメリット

助成金のメリットは第一に返済不要のお金であることです。

日本政策金融公庫から融資とは違い、受け取ったお金は返済しなくてもかまいせん。

さらに助成金は売上でなく雑収入として損益計算書に計上されます。

そのため額面のまま使い道が自由になります。

そして助成金を受けられるということは、厚生労働省が設けた労働基準をクリアするということです。

これは労働環境が整えられたクリーンなホワイト企業である証です。

そのため企業のブランド価値が上がり、人の採用や金融機関からの融資の面においてプラスに働きます。

助成金のデメリット

助成金を受給するには新たな制度の導入もしなくていけません。

いい換えれば制度の導入自体が受給の要件となっています。

そのため一度制度を導入すると廃止したくてもできないということが起こります。

また制度導入により運用コストが高くなることもあります。

さらに助成金は受給しやすいとはいえ、年々支給されるための条件は厳しくなっていますし、受け取った後も不正防止のため検査に入られることもあります。

そして申請期限が決まっているので、申請日を1日でも過ぎると助成金を受けられなくなります。

最後に起業の場合ここが一番肝心ですが、助成金は支給されるまで、とても時間がかかるというデメリットがあります。

早いもので3か月~6か月、長いものになると1年を超えてきます。

その間は事業主が費用を先出して立て替えることになります。

そのため起業・開業・創業の運転資金としてのお金の調達を考えているなら、助成金を当てにするのは間違いです。

長期間の費用の先出に耐えられる資金的余裕があるときに、助成金の利用を考えるべきです。

起業・開業・創業時に活用できる助成金

先述した通り助成金は費用を立て替えの後払いになりますので、起業時にお金を受け取ることはできません。

あくまで創業後一定期間を経て受取れることのできるお金です。

資金繰りの一環として助成金を当てにすると、思わぬ資金繰り難を招きます。

余裕を持った助成金受給の計画を立てましょう。

1・中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース)

生涯現役起業支援コースは、40 歳以上の方が、起業によって自らの就業機会の創出を図るとともに、 事業運営のために必要となる従業員(中高年齢者等)の雇入れを行う際に要した、 雇用創出措置(募集・採用や教育訓練の実施)にかかる費用の一部が支給される助成金です。

助成額

起業時の年齢区分に応じて、計画書の計画期間内(12か月以内)に要した「雇用創出措置に係る費用」に、以下の助成率をかけた額が支給されます。

受給要件

受給要件は厳し目です。

1・起業日から起算して11か月以内に「雇用創出措置に係る計画書」を提出し、都道府県労働局長の認定を受けていること。

2・事業継続性の確認として、以下の4事項のうち2つ以上に該当していること。

a・起業者が国、地方公共団体、金融機関等が直接または第三者に委託して実施する創業に係るセミナー等の支援を受けていること。

b・起業者自身が当該事業分野において通算10年以上の職務経験を有していること。

c・起業にあたって金融機関の融資を受けていること。

d・法人または個人事業主の総資産額が1500万円以上あり、かつ総資産額から負債額を引いた残高の総資産額に占める割合が40%以上あること。

3・計画期間内(12か月以内) に、対象労働者を一定人数以上新たに雇い入れること。

※60歳以上の者を1名以上、40歳以上60歳未満の者を2名以上または40歳未満の者を3名以上(40歳以上の者1名と40歳未満2名でも可)

4・支給申請書提出日において、計画期間内に雇い入れた対象労働者の過半数が離職していないこと。

5・起業日から起算して支給申請日までの間における離職者の数が、計画期間内に雇い入れた対象労働者の数を超えていないこと。

2・キャリアアップ助成金

パートタイム・アルバイトなどの非正規社員のキャリアアップを促進させるための助成金です。

パートタイムやアルバイトを雇用したり、待遇を改善するための取組みを行うと助成金が支給されます。

最初から正社員を雇うのはハードルが高く、創業当初はパート・アルバイトを雇って事業をスタートさせる場合があります。

そのようなケースでも事業が軌道に乗ってから、戦力となるパートタイム・アルバイトの方たちを正社員にしたり、待遇の改善を考えるときがあるでしょう。

そんなときにキャリアアップ助成金の活用を考えます。

3・人材確保等支援助成金

事業主が、雇用管理制度(評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度(保育事業主)のみ)の導入等による雇用管理改善を行い、離職率の低下に取り組んだ場合に支給される助成金です。

また、介護事業主が介護福祉機器の導入等を通じて、離職率の低下に取り組んだ場合や、介護事業主または保育事業主が労働者の職場への定着の促進に資する賃金制度の整備を通じて、介護労働者や保育労働者の離職率の低下に取り組んだ場合も助成対象となります。

雇用管理制度助成コース

事業主が、新たに雇用管理制度(評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度(保育事業主のみ))の導入・実施を行い、雇用管理制度の適切な運用を経て従業員の離職率の低下が図られた場合に目標達成助成額が支給されます。

介護福祉機器助成コース

介護事業主が、介護労働者の身体的負担を軽減するために、新たに介護福祉機器を導入し、適切な運用を行うことにより、労働環境の改善がみられた場合に、機器導入助成を、介護福祉機器の適切な運用を経て従業員の離職率の低下が図られた場合に目標達成助成が支給されます。

介護・保育労働者雇用管理制度助成コース

介護事業主または保育事業主が、介護労働者または保育労働者の職場への定着の促進に資する賃金制度の整備(職務、職責、職能、資格、勤続年数等に応じて階層的に定めるものの整備)を行った場合に制度整備助成が支給されます。

人事評価改善等助成コース

事業主が、生産性向上のための能力評価を含む人事評価制度と2%以上の賃金のアップを含む賃金制度を整備し、実施した場合に制度整備助成が支給されます。

設備改善等支援コース

生産性向上に資する設備等への投資を通じて生産性向上、雇用管理改善(賃金アップ等)を図る事業主に対して計画達成助成等が支給されます。

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4・両立支援等助成金

労率支援等助成金は従業員に対して出産や育児、介護をしやすいよう支援を行った建設事業主に対して支給される助成金です。

介護離職防止支援コース

仕事と介護を両立出来るような環境作りに取組み、介護離職を防ぐために、社内研修の実施など職場環境整備をして、労働者が介護休業等を取得・利用した場合に一定額を支給される助成金です。

育児休業等支援コース

育児休暇の取得を推進することや、育児休暇からの復帰後の社員の働きやすさを支援するための助成金です。

出生時両立支援コース

男性も子育てしやすい社会の実現に向けて、男性が育児休暇を取得しやすい環境づくりに取組み実施した場合に支給される助成金です。

再雇用者評価処遇コース

妊娠、出産、育児、介護又は配偶者の転勤を理由として退職した労働者が就業できるようになったときに復職する際、従来の勤務経験、能力が適切に評価され、配置・処遇がされる再雇用制度を導入し、実際に再雇用をした建設事業主に対して支給される助成金です。

女性活躍加速化コース

男性と比べて女性の活躍に関し改善すべき事情がある場合に、その解消に向けた目標を掲げ、女性が活躍しやすい職場環境の整備等に取り組む建設事業主に支給される助成金です。

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助成金を手堅く受ける5つのコツ

助成金を受けるにはやはりコツがあります。

1・申請期日を守る

助成金には申請期日があります。

この期日を1日でも過ぎると助成金を受けることができません。

2・助成金の受給は余裕を持った計画を立てる

先述した通り助成金には申請期日があります。

書類の不備や間違いなどで再度提出となると、それだけで余計な日数がかかってしまいます。

そのため余裕を持った助成金受給計画が必要になります。

3・行政の目的を理解すること

何のために支給される助成金か、その目的をしっかり理解しましょう。

目的が分かっていれば、それに合わせた書類作りができます。

目的に沿った書類ができれば、申請も円滑になり、助成金をスムーズに受け取れます。

4・資金計画に余裕を持たせる

何度もいいますが、助成金は後払いが原則です。

助成金が支給されるまでは、事業主が費用を立て替えておかなくてはいけません。

そのため、余裕を持った資金計画が必要になります。

資金繰りの当てに助成金を利用するのは間違いです。

5・専門家を利用する

助成金の受給には、書類作成も含めて専門知識が必要になります。

それを何の知識もない人がやろうとすると、多くの時間が必要になります。

助成金申請のために本業がおろそかになってしまえば本末転倒です。

費用が多少かかっても申請は専門家に任せた方が労力をかけずに上手くいきます(ただし誰を選ぶかが重要になります)。

まとめ

起業・開業・創業時は何かとお金がかかります。

そんなときに助成金を利用すると、資金の負担を減らせます。

ただし繰り返しになりますが、助成金は支給されるまで時間がかかります。

その間の費用の負担は事業主が立て替えておかなくてはいけないため、資金繰りとして当てにすると返って痛い目にあいます。

助成金はあくまで雇用や労働環境の改善の費用の一部負担と考えましょう。

起業・開業・創業時に活用できる助成金について開設しました。

助成金を利用できる場合はしっかり活用しましょう。

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