歯科医院でも受取れる助成金があることをご存知でしょうか?

助成金は国から支給されるお金のことで、費用の一部または全部を出してくれる制度です。

ただし助成金を申請しないと受け取れることはできませんので、知らないままだと損してしまいます。

この記事では歯科医院が受取れる助成金について解説します。

助成金とは

助成金とは厚生労働省が支給するお金です。

厚生労働省が管轄していますので、雇用や労働環境の改善、スタッフのスキルアップなどを行った場合に支給されるものになります。

似たものに補助金がありますが、助成金と補助金は似て非なるものです。

大きな違いは受給しやすいかどうかです。

補助金は申請要件を満たすことはもちろん、審査によって受給の可否が決まります。

そのため補助金の申請はできても、審査で落ちれば受給できないということが起こります。

それに対し助成金は受給要件を満たしていれば100%受け取ることができます。

助成金のメリット

助成金のメリットは返済不要のお金であることです。

国から支給された助成金は融資と違い返済しなくてもよいお金です。

さらに助成金の場合、使い道に自由度があります。

たとえば50万円の助成金を受給し、その助成金を受けるために掛かった費用が30万だったとき、差額の20万円について何に使っても問題はありません。

ただし助成金は雑収入になりますので、その期の利益によっては法人税が課せられることになります。

また助成金を受給できるということは、国の認めた労働基準をクリアしたという証なので、公的融資が受けやすくなったり、求人の際のアピールになります。

デメリット

助成金を受給するための条件には、新たな制度の導入があります。

そのため制度を一度導入してしまうと、廃止したくても廃止できないといった状況が起こります。

また就業規則や労使協定といった制度を導入し運営していくには、コストが発生します。

この運営コストが見合うものかどうかも検討しなくてはいけません。

助成金を受給したいから、雇用する制度を新たに作るなどをすると、逆にそれが足かせになって、業務に支障をきたす、コストの採算が合わないなど、本末転倒になりますので、この点に注意が必要です。

さらに助成金自体、受給のための条件が厳しくなってきています。

これは不正受給を防止するためのものですが、それにより助成金を受給できるまでの期間が長くなっています。

助成金の場合、短いものは3か月から6か月、長いものになると1年以上かかるケースもあります。

そして最後は申請期間を厳守しないと受給できないことが挙げられます。

1日でも期間を過ぎると助成金を受給できないので、申請日を過ぎないよう余裕をもったスケジュールが必要になります。

助成金を受給するための条件

助成金を受給するためには次の条件を満たす必要があります。

労働・社会保険の手続きをしていること

助成金の財源は雇用保険なので、雇用保険に加入していることが条件になります。

法律上の必要な帳簿等を整備していること

助成金申請の際に、労働者名簿・就業規則・賃金台帳・出勤簿などの帳簿の提出が必要です。

適正な労務管理をしていること

不正受給防止のために、必要な届け出をしているか、未払い賃金がないかなどをが申請前後に調査されます。

過去3年間に不正受給をした、またはしようとした企業は受給できないことがあります。

歯科医院が利用できる助成金

歯科医院で活用できる助成金についてご紹介致します。

助成金は年度によって、これまでの助成金が廃止されたり、新たなのものが創出されたり、合併統合などがありますので、受給について詳細を調べてから計画を立てましょう。

キャリアアップ助成金

パートタイムなどの非正規雇用者に対し、正社員に雇用したり、労働環境の改善など、キャリアアップを行ったときに支給される助成金です。

キャリアアップ助成金は7つのコースにわけられています。

1・ 正社員化コース

パートタイムなどの有期契約労働者等などを正社員などに転換または直接雇用した場合に支給される助成金です。

2・賃金規定等改定コース

パートタイムなどの有期契約労働者等の基本給の賃金規定等を2%以上増額改定し、昇給させた場合に支給される助成金です。

3・健康診断制度コース

パートタイムマーなどを対象とする「法定外の健康診断制度」を新たに規定し、延べ4人以上実施した場合に支給される助成金です助成。

4・賃金規定等共通化コース

雇用するパートタイム労働者等に関して、正規雇用労働者と共通の職務等に応じた賃金規定等を新たに作成し、適用した場合に支給される助成です。

5・諸手当制度共通化コース

パートタイムなどの労働者等に関して、正規雇用労働者と共通の諸手当に関する制度を新たに設け、適用した場合に支給される助成金です。

6・選択的適用拡大導入時処遇改善コース

パートタイムなどの労働者について、社会保険の被保険者とするため、基本給を増額した場合に支給される助成です。

7・短時間労働者労働時間延長コース

パートタイムなどの労働者等について、週所定労働時間を5時間以上延長または労働者の手取り収入が減少しないように週所定労働時間を1時間以上5時間未満延長し、新たに社会保険に適用させることに加えて賃金規定等改定コースまたは選択的適用拡大導入時処遇改善コースを実施した場合に助成されます。

人材開発支援助成金

労働者の職業訓練開発を実施した際の、訓練の経費や訓練中の賃金を一部助成する制度です。

労働者が専門的な知識や技能を習得するために、企業が人材育成をし労働者のキャリア形成に役立つようにするための制度でもあります。

歯科医院が受給できる人材開発支援助成金は次のコースがあります。

1・特定訓練コース

特定訓練コースは、労働生産性の向上や若年労働者への訓練、技術承継、グローバル人材の育成を目的とした訓練が該当します。

2・一般訓練コース

一般訓練コースは、その他のコース以外の訓練が該当します。

3・特別育成訓練コース

特別育成訓練コースは、キャリアアップ助成金の人材育成コースの代わりに新設されたコースで、一般職業訓練、有期実習型訓練、中小企業等担い手育成訓練などの訓練が該当します。

4・教育訓練休暇付与コース

教育訓練休暇付与コースは、事業主が有給教育訓練休暇制度を導入しており、労働者が当該休暇を取得して受ける訓練が該当します。

時間外労働等改善助成金

時間外労働の上限規制等に円滑に対応するため、生産性を高めながら労働時間の短縮等に取り組む事業主に対して支給される助成金です。

助成金の対象となる取組みは次のとおりです。

  • 労務管理担当者に対する研修 ※業務研修も含まれます。
  • 労働者に対する研修、周知・啓発
  • 外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など)によるコンサルティング
  • 就業規則・労使協定等の作成・変更(時間外・休日労働に関する規定の 整備など)
  • 人材確保に向けた取組
  • 労務管理用ソフトウェアの導入・更新 
  • 労務管理用機器の導入・更新
  • デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
  • テレワーク用通信機器の導入・更新
  • 労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新 

※原則としてパソコン、タブレット、スマートフォンは対象となりません。

時間外労働等改善助成金のコースは次の通りです。

1・時間外労働上限設定コース

長時間労働の見直しのため、働く時間の縮減に取組む事業主に支給される助成金です。

2・勤務間インターバル導入コース

仕事を終えた勤務時間と翌日に出社する勤務時間の間に、9時間以上のインターバル時間を設けた事業主に支給される助成金です。

対象となる事業主は、勤務間インターバルを導入してない事業主、勤務間インターバルを導入しているが9時間未満、9時間以上のインターバル時間を設けているが対象となる労働者が半数以下、の事業主になります。

3・意識改善コース

このコースは所定外労働時間の削減や年次有給休暇の取得促進等を図る事業所に、実施に使用した費用の一部を助成してくれます。

人材確保等支援助成金

この助成金は、事業主が雇用管理制度(評価・処遇制度、研修制度、健康づくり制度、メンター制度、短時間正社員制度(保育事業主)のみ)の導入等による雇用管理改善を行い、離職率の低下に取り組んだ場合に助成されます。

支給の条件
  1. 計画を作成し、労働局長の認定を受けること
  2. 認定された雇用管理制度整備計画に基づき、制度を導入し実施すること
  3. 雇用管理制度整備計画に基づき、計画期間内に雇用管理制度の導入・実施を行い、かつ、評価時離職率算定期間の末日まで引き続き雇用管理制度を実施すること。
  4. 離職率を目標値以上に低下させること

まとめ

歯科医院が受給できる助成金について紹介しました。

助成金を受け取るには、制度の導入や賃金アップ、新たな雇用などをしなくてはいけません。

そのため導入したは良いが、コストが高くなってしまったり、逆に制度が足かせになってしまうことも考えられます。

助成金ありきで考えるのでなく、本当にそれが業務改善になったり、作業効率を上げることになるかという、本来の目的で助成金の利用を考えるべきです。

とはいえ、働き方改革の推進で歯科医院として導入が義務化すること(時間外労働の削減など)もありますので、その際は助成金をしっかり活用しましょう。

助成金を利用して、歯科医院の成長に役立てましょう。


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