「人を雇いたいけど個人事業主は助成金は支給されない」こんな誤解をされていませんか?

実は法人を設立していなくても、要件さえ満たせば個人事業主でも受け取れる助成金は存在します。

この記事では個人事業主でも支給される助成金について解説します。

助成金とは

助成金とは主に厚生労働省から支給される返済義務のない支援金のことです。

厚生労働省が管轄しておりますので、雇用に関連する支援金がメインです。

似たものに補助金がありますが、助成金と補助金には違いがあります。

助成金と補助金の違い

助成金は受給要件を満たせば必ず受け取れます。

それに対し補助金は要件を満たしているだけではダメで、審査に合格しなくてはいけません。

またお金を利用する自由度も違います。

補助金は「お金を事業に使った書類」を提出しなくてはいけないので、「設備投資のために○○○万円使いました」と申請する必要があります。

一方助成金は「資格要件を満たす書類」の提出が必要で、届け出た計画を「行いました」と証明するものがあれば大丈夫です。

要するに、補助金は使ったお金と受け取れる額が一致しないといけないのに対し、助成金は支給額が50万円で使ったお金が30万円でも、残りの20万円については自由に使えるという違いがあります。

3分でわかる助成金と補助金の違い

助成金を受給するには

助成金は雇用保険料の中から支払われます。

そのため、雇用保険に加入している個人事業主でなければなりません。

また労働者名簿・就業規則・賃金台帳・出勤簿などの法令上の書類を整備している必要があります。

不正受給防止のために、必要な届け出をしているか、未払い賃金がないかなどをが申請前後に調査されます。

助成金は雇用に関連するもののため、雇入れ前後の6か月に事業主の都合により解雇した経歴があると受給できないことがります。

個人事業主が受け取れる7つの助成金

1・キャリアアップ助成金

パートタイム・アルバイトなど非正規社員のキャリアアップや雇用した場合に受け取れる助成金です。

キャリアアップ助成金には7つのコースがあります。

正社員化コース

パートタイム・アルバイト・非正規社員などを正社員に雇用した場合に支給される助成金です。

賃金規定等改定コース

有期契約労働者の賃金規定を改定して、基本給を2%以上増額させた場合に助成金が支給されます。

助成金額は対象となる有期労働者の範囲や人数によって異なります。

健康診断制度コース

有期契約労働者に対して、法定外の健康診断制度を規定して、4人以上に実施した場合に支給される助成です。

賃金規定等共通化コース

労働協約又は就業規則の定めるところにより、その雇用する有期契約労働者等に関して、正規雇用労働者と共通の職務等に応じた賃金規定等を新たに作成し、適用した場合に助成します。

諸手当制度共通化コース

正規雇用労働者と共通の諸手当に関する制度を新たに設け、適用した場合の助成金です。

選択的適用拡大導入時処遇改善コース

労使合意に基づき社会保険の適用拡大の措置を講じ、新たに被保険者とした有期契約労働者等の基本給を増額した場合に支給される助成金です。

助成額は基本給の増額割合によって変わります。

短時間労働者労働時間延長コース

有期契約労働者の週の所定労働時間を5時間以上延長又は労働者の手取り収入が減少しないように週所定労働時間を1時間以上5時間未満延長し、新たに社会保険に適用させることに加えて賃金規定等改定コースまたは選択的適用拡大導入時処遇改善コースを実施した場合に支給される助成金です。

2・人材開発支援助成金

雇用する労働者のキャリア形成を効果的に促進するため、職務に関連した専門的な知識及び技能の普及に対して助成する制度です。

助成メニューには次の4つがあります。

特定訓練コース

労働生産性の向上に資する訓練、若年者に対する訓練、OJT と Off-JT を組み合わせた訓練など、効果が高い10時間以上の訓練について助成されます。

一般訓練コース

特定訓練コース以外の20時間以上の訓練に対して助成されます。

キャリア形成支援制度導入コース

セルフ・キャリアドック制度、教育訓練休暇等制度を導入し、実施した場合に助成されます。

職業能力検定制度導入コース

技能検定合格報奨金制度、社内検定制度、業界検定制度を導入し、実施した場合に助されます。

3・トライアル雇用助成金

トライアル雇用とは、労働者と企業が3か月間の有期での雇用のできる制度のことです。

職業経験の不足などから就職が困難な求職者について、ハローワークなどの紹介により、原則3か月間試行雇用した場合に助成されます。

有期契約満了日において、企業・トライアル雇用対象者双方の合意があれば、その社員を正社員として雇用することも可能です。

ただし必ずしも正社員雇用をしなければならないというわけではなく、採用についての法的な強制はありません。

4・中小企業退職金共済制度に係る新規加入掛金助成及び掛金月額変更掛金助成

中小企業には従業員の退職金の積み立てに利用できる機関として、中小企業退職金共済があります。

この中退共に加入した場合に助成金が支給されます。

新規加入助成

新しく中退共制度に加入する事業主に

掛金月額の2分の1(従業員ごと上限5000円)を加入後4か月目から1年間、国がから助成されます。

パートタイマー等短時間労働者の特例掛金月額(掛金月額4000円以下)加入者については、1.に次の額を上乗せして助成します。掛金月額2000円の場合は300円 3000円の場合は400円 4000円の場合は500円

月額変更助成

掛金月額が18000円以下の従業員の掛金を増額する事業主に、増額分の3分の1を増額月から1年間、国から助成されます。ただし20000円以上の掛金月額からの増額は助成の対象になりません。

ただし、次に該当する事業主は、新規加入助成の対象にはなりません。

  • 同居の親族のみを雇用する事業主
  • 社会福祉施設職員等退職手当共済制度に加入している事業主
  • 適格退職年金制度から移行してきた事業主
  • 解散存続厚生年金基金から資産移換の申出を希望する事業主
  • 特退共事業廃止団体から資産引渡の申出を行う事業主

5・特定求職者雇用開発助成金

高年齢者や障害者等の就職困難者をハローワーク等の紹介により、継続して雇用する労働者(雇用保険の一般被保険者)として雇い入れる事業主に対して支給される助成金です。

支給の条件

特定求職者雇用開発助成金を受給するためには、次の要件のいずれも満たすことが必要です。

  1. ハローワークまたは民間の職業紹介事業者等の紹介により雇い入れること
  2. 雇用保険一般被保険者として雇い入れ、継続して雇用することが確実であると認められること。

6・地域雇用開発助成金

地域雇用開発助成金は雇用機会の少ない地域において、雇用の場を増やすことに貢献した事業主に支給されます。

要件を満たす労働者を雇い入れて、最低でも3人以上、創業の場合は2人以上が支給要件となっています。

7・地方再生中小企業助成金

地方再生事業(雇用失業情勢の改善の動きが弱い地域において、地方再生のための雇用創出効果が高い重点産業分野に該当する事業)を行う法人を設立又は個人事業を開業し、就職を希望する者(65歳未満)を雇用保険の一般被保険者として1人以上雇用した場合に、新規の創業に係る経費及び労働者の雇入れについて助成金が給付されます。

ただし法人設立日又は個人事業の開業日が予算成立日(平成25年5月15日)の翌日以降となっている「地域再生事業計画認定申請書」は、いかなる理由によっても受付られませんのでご注意ください。

まとめ

個人事業主でも支給される助成金について解説してきました。

意外にたくさんあると驚かれたかもしれません。

助成金は後払いが原則なので、資金の余裕のある個人事業主しか助成金を利用できませんが、受給できる条件が整っているのであればしっかり活用したいところです。

助成金は個人事業主でも受給できます。

受給できる助成金を活用して事業の成長に役立てましょう。


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