事業計画書を作る目的のほとんどは、銀行から融資を引き出したり、国からの補助金を受けるためのものになります。

しかし事業計画の目的は、本来自社のために作るものです。

事業を計画なしに進めるのは暗闇を手探りで進めるようなもので、それで成功するほど事業は簡単ではないでしょう。

とくに事業のKPIが決まる収益計画なら、なおさら自社のために作らなくてはいけません。

※KPI(Key Performance Indicatorの略、日本語では「重要業績評価指標」)

KPIは目標の達成に向かってプロセスが適正に運営されているかを計測するための指標です。

収益計画を作ればそれを実現するためのKPIも自ずと定まり、それが事業を進める上で大切な指標にります。

KPIなしに事業は正しく進まない

KPIは計画が目標通りに実行されているかを把握するための指標です。

KPIを設計せず、ただやみくもに突き進めばどうでしょう?

事業が順調に進んでいるかどうかわかりません。

あるいは何につまづいて事業が上手く進まないかも把握することができないでしょう。

たとえば売上何千万円、営業利益何%という業績目標を設定したとします。

そのときKPIの一つになるのが、CPO(Cost per Order)です。

CPOとは新規顧客に商品を購入してもらうために、広告費を1件あたりいくら投入したかを見る指標です。

平たくいえば「新規顧客の獲得費用」になります。

たとえば、100万円の広告費投入で50件の新規購入があった場合、

・100万円(広告費)÷50件(購入件数)=2万円

CPOは2万円となります。

物販などのビジネスでは、CPOが下がるほど利益が大きくなり、さらに広告費を投入することができます。

そうなると、増やした広告費が次の顧客をどんどん呼び込み、より利益を増やすという好循環を生み出します。

KPIにこのCPOを設定することで、利益率アップという目標管理を行い、広告の費用対効果を測定できます。

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いい加減な収益計画が事業をダメにする

しかし目標となるKPIを曖昧に設定してしまう、あるいは収益計画なしで事業をスタートさせてしまうこともしばしばあります。

いい加減な収益計画では、資金配分を間違え、仕入れや広告費にかけるお金が足りなくなったり、固定費を掛け過ぎてしまって損益分岐点が上昇し、いくら売っても儲からないという事態を招きかねません。

事業計画を立てたからといってその通りになるとはいきませんが、設計図や地図を持たずに事業を行うのは無謀といっても過言ではありません。

事業の成功にはしっかりした計画があってこそです。

利益率が高いビジネスは成功確率が高まる

収益計画はシンプルなものでかまわないので立ててみるべきです。

予想される顧客数や売上高、変動費や固定費を入れて、簡単な損益計算書を作りましょう。

KPI設定で具体的な改善策がわかる

KPIは事業を運営していくうえでの指標となります。

計画を作って終わりではなく、自用開始後も何度もチェックしていく必要があります。

KPIがCPOなら、広告を見直してコンバージョン率を上げ、獲得単価を下げる改善策を打っていかなくてはいけません。

ライフタイムバリューまで含めたCPOなら、どうすればリピート率が上がるのかも施策に入ってきます。

リード獲得広告で目標KPI(1件3000円以下)を達成した秘訣

たとえばWeb広告のリスティング広告を使った美容院のシミュレーションなら、広告費用をかけると何人新規顧客を獲得でき、そのうち何%が何カ月以内にリピートしてくれるのか?

さらにリピーターとなったお客様の平均単価はいくらか?など細かくシミュレーションしていけば月単位の売上が出てきます。

そうすると、どの数値を改善すれば売上が変動するかもシミュレーションできます。

上記のケースでいえば

  1. 新規獲得のコンバージョン率
  2. リピート率(2回目・3回目)
  3. 顧客単価(2回目・3回目以降)

といったKPIが見えてきます。

これぐらい具体的になれば、売上が目標達成しないときに、現状と計画値を照らし合わせてどこを改善すべきかがはっきりわかります。

広告費は「売上全体の10%まで」は正しいのか

広告費の考え方として良くいわれるのは「売上全体の10%まで」というものです。

しかし本当に「売上全体の10%」が広告費として適切なのでしょうか?

これを検討するのには、リピートを含めたライフタイムバリュー(以下LTV)まで考えなくてはいけません。

LTVは日本語で「顧客生涯価値」と訳されます。

LTVとは、1人のお客様あるいは1社のクライアントが、商品やサービスを購入をしてから終了するまでの間(=生涯、ライフタイム)に、どれくらいの利益(バリュー)をもたらすかを総合的に捉え、数字として算出したものです。

たとえば、広告費1万円をかけて5000円のサプリを1件販売できた場合、これでは広告費をペイすることはできません。

しかしサプリを購入してくれた顧客が1年間に6回サプリを購入してくれるとなれば話は別です。

1年間で3万円の売上が立ち、広告費を除いた利益が30%だとすると、

・3万円×30%=9000円

約1年で大方の広告費を回収する目途が立ちます。

ちなみに広告費から損益分岐点で考えると

・1万円÷30%=33333円

となり、サプリを7回購入してもらわないとダメということになります。

広告はLTVまで考える

つまり何がいいたいかと申しますと、LTVまで含めて考えてキャッシュが回るのであれば、広告費は「売上全体の10%」にこだわらなくていいということです。

たとえば上記モデルで、お客様が1年に満たない半年でサプリの購入をやめてしまえば、広告費の回収はできません。

1年なら利益はゼロ、それ以上なら広告費を回収してなお利益が出ることになります。

要するにここで大事なのは、顧客継続期間がどれくらい続くのか計測し、いくらまで広告費をかけても大丈夫なのか把握することです。

どれだけ広告費にお金を投資して、何か月後には投資額を回収し、それ以降は利益を得られることがわかっていれば、売上全体の10%を超えた金額を投資しても問題ないのです。

もちろん「売上全体の10%」というのは、これまでの経験則から出た数値で、あながち間違いではないでしょう。

ですがそれより重要なのは、事前に収益計画を立て、いくら広告費を投入して、何カ月スパンでどれだけ利益を回収でるかを把握することです。

ロジックのある広告はギャンブルではなく、安全確実な投資なのですから。

まとめ

事業計画を融資目的や補助金受給目的だけで作るのはもったいない話です。

むしろ事業の成長のためには事業計画は必須です。

事業計画を作ることでKPIが具体的になり、何をすべきか行動指針もはっきりします。

事業の成長には計画が必要です。

何百万、何千万、何億と投資するビジネスで、えいやあのギャンブルではあまりにも危険です。

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