資金繰りを良くするには、必要運転資金を小さくしなくてはいけません。

必要運転資金の大きなビジネスは、資金繰りが悪くお金の残りにくいビジネスです。

必要運転資金などともっともらしくいうと何だかむずかしそうに思えますが、要は売掛金と在庫が少なく、買掛金の多いビジネスは効率が良いということです。

このようなビジネスは運転資金が少なくて済むので、資金繰りも良くなるというわけです。

運転資金は立替えに必要なお金

ビジネスは、商品を仕入れて販売し、その後代金を回収するというサイクルが基本です。

その商品を仕入れて代金を回収するまの期間は、売主側がお金を立替えておく必要があります。

この立替えているお金を運転資金といいます。

必要運転資金を求める計算は次の通りです。

・売掛金+在庫-買掛金

立替えているお金が多いということは、その分だけ手元資金が少なくなるということです。

ちなみに、売掛金・在庫(棚卸資産)・買掛金は、すべて貸借対照表に記載されている科目です。

手元に3期分の貸借対照表を用意して、上記計算式で過去3年分の運転資金を求めてみてください。

3年間の流れを見て運転資金が増えているようなら、資金繰りは悪くなっているはずです。

逆に運転資金が少なくなっているのなら、資金繰りは良くなっています。

悪くなっている場合は、売掛金と在庫が多くなってないか、買掛金の額がすくなくなってないかをチェックしましょう。

最近では運転資金の「額」ではなく「期間」を指標にして求めるようになっています。

CCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)を使って資金繰りを改善

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資金繰りが悪くなるメカニズム

なぜ必要運転資金が大きくなると資金繰りが悪くなるのか?これは商売をしていれば肌感覚で分かるはずです。

売掛金は代金回収まで売主側が立替えているお金です。

その代金が大きくなれば、立替えておかなくてはいけないお金も多くなります。

在庫は現金が商品になっている状態です。

こちらも金額が多くなれば、手元キャッシュはその分減ってしまいます。

しかも在庫の場合、この金額は損益計算書の売上原価には計上できませんので、黒字なら税金を増やすという負の効果まであります。

キャッシュはないのに税金を支払わなくてはいけない、まさに在庫は金食い虫です。

その反対に買掛金は、仕入業者側が立替えているお金です。

買主側(売主)は立替えてもらっている間、お金の手出しはありませんので、買掛金が多くなると資金繰りは良くなります。

売掛金・在庫・買掛金にはこのような関係があるため、必要運転資金が小さいとお金の残りやすいビジネスになるのです。

必要運転資金の改善法

資金繰りを改善しようとする場合、売上の拡大やリピート率の向上、客単価アップを考えると思います。

その施策も間違いではありませんが、これらは相手のあることで、なかなか思うようにコントルールできません。

また販路を拡大しようと思えば費用も掛かります。

しかし運転資金の削減なら、自らのコントロールできる部分が多くあります。

売掛金の改善

売掛金の場合は、相手に交渉のイニシアチブがあります。

そのためなかなか強気の交渉に出にくい面がありますが、値引きなどの条件を付けて売掛期間の短縮ができないかを持ち掛けます。

売掛期間が短縮すれば、立替え期間も短くなって資金繰りは楽になります。

また現金取引以外だけでなく、年間の取引額を前払い制し(回数券、会員制など)、すぐに資金化することも有効策です。

在庫の改善

在庫の調整はむずかしい問題でもありますが、自分でコントロールできることでもあります。

たとえば売れ残った在庫は何らかの形で処分してしまった方がお得です。

売れない在庫は何年経っても資金化できませんが、値引きでも売ってしまえばキャッシュに換えることができます。

仮に300万円で仕入れた商品を100万円で処分すれば、キャッシュが100万円手元に返ってきます。

この差額の200万円については赤字で処理できるため、200万円×30%(法人税)=60万円の節税効果があり、手元にキャッシュが60万円返ってきたと同じです。

また売却しなくても評価損を計上して節税することもできます

棚卸資産を使った節税法~棚卸資産の評価法と評価損~

買掛金も改善

買掛金は交渉のイニシアチブがお客様のである買主側(売主)にあるので、交渉を進めやすくなります。

相手側の負担にならない程度でも買掛期間を延ばすことができれば、資金繰りに余裕を持たせることができます。

受取は早く支払はなるべく遅らせる(相手に迷惑にならない範囲で、またはお互いの取り決めの範囲で)、これは資金繰りを循環させる基本です。

売上アップで資金繰り改善は危険

上記の売掛金・在庫・買掛金の関係を理解していると、売上低迷時に安易に売上アップに向かうと資金繰りが悪化する恐れがあることがわかります。

たとえば売上ほしさに、無理な条件を付けられ、売掛金が長くなるような契約をしてしまえばどうでしょう?

それつまり必要運転資金の増大を意味しますので、確実に資金繰りは悪化します。

売上低迷でただでさえキャッシュがないのに、売上が増えた分の仕入れも支払わなくてはいけないのです。

会社の金庫は完全に火の車です。

ですから売上アップを狙う際は、運転資金がどうなるかまで計算に入れておかなくてはいけないのです。

まとめ

必要運転資金の多いビジネスは金回りは悪くなり、反対に少ないビジネスはお金は多く残ります。

このことを理解しているだけでも、資金繰り改善に役立ちます。

ぜひ意識していきましょう。



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