会社や事業を新たに起こす起業家の資金調達は、その手段が限らているのが現実です。

対外的信用が低いのが原因ですが、そんなときに助けになるのが、日本政策金融公庫と鳥取県が主体となって行う制度融資です。

政策的に起業家を育成・サポートするこをと目的にしていますので、信用の少ない創業期に起業家が借りられるのは、実質この2つになります。

とはいえ、融資の経験が豊富にある人は少なく、何が審査のポイントになっているかわからない人の方が大半です。

実は、創業融資で借りられるかの判定は、大きくいって次の4つの項目なのです。

  1. 自己資金
  2. 経験・信用
  3. 返済可能性
  4. 使途資金

創業融資では、この4つを抑えておくことが重要です。

創業融資の審査で重要な4つのポイント

実績のない、またはあっても少ない創業融資では、自己資金、経験・能力、返済可能性、資金使途の4つをとくに融資の判断材料にされます。

逆にいえば、この4つを抑えておくと、融資される可能性が高くなります。

1・自己資金

創業融資では、自分で用意した「自己資金」が最も重要なポイントになります。

一般的には、創業事業資金の3割自己資金を持っておくことが目安といわれています(日本政策金融公庫の場合、2014年に1/10に下げられました)。

自己資金の額が重要な理由は、自己資金の有無が貸す側のリスクヘッジになるからです。

起業家を育てる目的があるとはい、日本政策金融公庫や制度融資は税金が投入されるお金です。

貸倒れてよいという性質のお金ではないので、自己資金のあるなしでリスク許容度を測るのです。

貯金通帳で確認

自己資金の有無・残高は、預金通帳の数字によって調べられます。

そこで、自己申告の金額と合っているか、どのようなルートで貯まったお金かを見られます。

お金のルートを見られるのは、それが「誰が用意したお金」かが大事だからです。

仮に、手持ちの資金が300万円あったとしても、自己資金と認められるのが100万円なら、融資の希望金額を減額されてしまいます。

評価が高いのは計画的に貯めたお金

自己資金といっても、いくつかパターンがあります。

自分の給料から毎月計画的に貯められた貯金なら評価が高くなります。

それは「計画性を持って貯めていた」という証左であり、それつまり「計画的に返済できる人」という証明でもあるからです。

開業を視野に入れてきたのなら、「開業に向けて毎月きちんと貯金してきた」という証拠を通帳に残しておくようにしておきましょう。

それ以外にも、車や自分の財産を売って得た資金は、元々自分の財産なので自己資金として認められます。

ただし、領収書や証明書類を保存して証拠として提出すようにしましょう。

親族からもらったお金

親族からもらったお金(贈与)も、自己資金としてカウントされます(金額によって贈与税がかかることに注意。また、贈与されたことを証明する書類を残しておくことも大切です)。

お金を受け取る際は現金でもらうのではなく、自分の口座に振り込んでもうらようにします。

振込であれば履歴が残り、誰から受け取ったお金かすぐにわかります。

親族から受け取ったお金でも、「借りたお金」は自己資金に認められません。

親族から受け取ったお金も「もらった」か「借りたか」で自己資金に認められるかどうか違いがあります。

突っ込んだ審査の場合、ご親族に連絡がいくこともあります。

そのときに申告と違った答えが返ってこないよう(もらったと申告したのに、親族からは「貸したお金」と回答されたのように)、親族とは認識を同じにしておくことが大事です。

タンス預金は認められない

ちなみに、自分で貯めたお金でも「タンス預金」は認められませんので注意してください。

通帳に出し入れの履歴のないお金は、「見せ金」だとみなされるからです。

見せ金とは、審査用に自己資金を多く見せるお金のことで、融資が下りればすぐに引き出されてしまいます。

そのため、見せ金の疑いがあるものは厳しく追及されることになります。

タンス預金は見せ金の疑いが払しょくできないため、自己資金とは認めてもらえないのです。

タンス預金がある場合は、早めに銀行預金に切り替えておくことをお勧めします(申込み直前では疑われてしまいます)。

みなし自己資金

事業に関係しているもので、開業前に支払ったお金がある場合は、「みなし自己資金」として自己資金として認められることができます。

具体的には、フランチャイズの加盟料や家賃の敷金や、店舗の設備などのお金です。

証拠となる領収書はしっかり残しておきましょう。

現物出資

法人設立のケースに限られますが、お金以外の自分の持ち物(パソコン、車、工具など)を、会社に出資した場合でも自己資金とみなしてもらえます。

ただし、現物出資が500万円を超えると、裁判所専任の検査役(弁護士や公認会計士)に財産価値が適正かどうか証明するための調査がひつようになりますので、500万円以下にしておくのが無難です

余談ですが、現物出資は税法上の減価償却費を計上できるというメリットもあります。

経費として計上できれば(一括または分割で)、実際のお金の支出はないのに利益を圧縮できます。

もし現物出資で100万円の減価償却費を計上できたなら、その年利益が100万円出ても、お金の支出はないのに法人税は0円です。

余裕資金

自己資金は事業に回すお金だけでなく、事業以外に使う生活費に余裕資金があることも審査の評価になります。

生活費もままならない状態では、心的余裕もなく事業が上手くいく確率も低くなります。

このような人に融資をするのは危険だと担当者は判断します。

そのため、半年から1年の生活費を計算して自己資金を申告する必要があり、そのことを担当者に伝えることが大事です。

保険の解約返戻金や投資に回しているお金など、確実に返ってくるお金であれば余裕資金にみなしてもらえます。

余裕資金があることを伝えて、「もしものときでも生活費はある」ことをしっかりアピールしておきましょう。

2・経験・信用

通常の融資では、過去の決算書から返済能力や業績などを勘案して融資するかどうかの判断がされます。

しかし創業融資の場合、判断材料となる過去の実績がありません。

そのため会社員時代の経歴など、創業者という人にウエイトを置かれて判断されることになります。

業界の経験年数

結論から申しますと、「創業しようとしている業界の経歴が短い、またはない状態だと失敗する可能性が高い」となります。

業界経験がないということは、仮に事業計画があったとしても、それを本当に達成できるか疑問に思われます。

あなたも飲食店での経験がない、または1年しかない人に、「このプランで1年後には黒字化できます」といわれても、にわかには信じがたいと思います。

一般的には、創業する事業で3年以上の事業経験があることが望ましいとされております

業界歴がある場合は、単純に会社名、勤続年数を書くだけでなく、具体的にわかるように

  • どのような仕事に従事してきかたか
  • その会社でのポスト
  • 何を学んできたか
  • どのような実績をだしてきたか
  • 資格はあるか
  • それらの経験やスキルを創業後にどのように生かすか

をアピールしましょう。

創業者の信用性

お金を貸す以上は、それがきちんと返済されるか、その人間性を見られます。

そのため、

  • 税金の滞納
  • 公共料金の支払いの遅れ
  • 家賃などの滞納

があると、まず審査は通りません。

税金や公共料金などの滞納があるときは、そのお金を納付するようにして、返済の遅れがあるときは期日に間に合うように支払います。

ただし、審査の間近になって、滞納や支払いの遅れを解消しても意味はありません。

最低でも6カ月前には滞納は解消して、返済は遅れがないことを実績として残しておきましょう。

3・返済可能性

これから創業しようとしている起業家には、返済も事業実績もありません。

そのため、これから創業しようとしている事業で、きちんと収益化し返済できるか、その計画性を厳しく審査されることになります。

たしかに事業への情熱も大事ですが、それだけでは担当者を納得させることはできないのです。

事業プランが返済も含めて利益が出る計画であること、その事業に将来性があることが伝わらなければ、融資の評価もマイナスになります。

金融機関が返済原資としてみるのは、損益計算書の

・税引き後当期利益+減価償却費

です。

この金額が、返済の元本を下回る場合は、返済していけないということになりますので、提出する事業計画では「税引き後当期利益+減価償却費」の金額を上回る利益が出るプランを立てなくてはいけません。

事業計画が赤字だと、融資したくてもできないという結果になります。

ただし、事業計画は机上の空論であっては意味がないので、実現達成な根拠のある数字でプランを組み立てましょう。

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4・資金使途

資金使途とは、借りた「お金の使い道」のことです。

資金使途は融資の審査で重要な要素になりますので、お金の使い道をしっかり理解してもらいましょう。

創業時の資金使途は、「設備資金」と「運転資金」にわけられます。

たとえば、創業時に1000万円(自己資金300万円)の資金が必要にな計画を立てたら、自己資金300万円、借入希望額700万円で、設備機器などの内訳を示し、それぞれについて見積書などで根拠を明示します。

運転資金は、事業を運営する上で必要となる資金のことで、仕入、人件費、外注費などがあたります。

なお資金使途をはっきりさせることなく、「とりあえず1000万円貸してください」はご法度です。

「とりあえず」と口に出てくる段階で事業計画がないことは明確であり、このような人にお金を貸してくれる金融機関はどこにもありません。

創業融資で借りることのできるお金は、事業で必要なるお金で、そのお金は設備資金と運転資金の合計です。

その意味でも、事業計画を立てあらかじめ必要額を計算しておくことは大事です。

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助成金・補助金は創業融資には不向き

自治体や国の公的機関には、創業時に助成金や補助金を出してくれるものがあります。

申請できるものは申請して、資金繰りを楽にしておきたいところです。

しかし、ここで大きな注意点があります。

助成金・補助金は、「後払い制」が基本です。

最初に事業主がお金を立替えておいて、あとから助成金・補助金を受け取る形になります。

そのため、創業時のお金を助成金・補助金で資金調達することはできません。

創業時に必要なお金は、起業家が自前で用意しておかなくてはいけないのです。

そうなると、資金的余裕の少ない起業家が、助成金・補助金で創業資金を補おうとするのは不向きといえます。

利用する場合でも、助成金・補助金は「後払い制」であることを忘れないようにしましょう。

まとめ

創業融資の審査のポイントについてまとめました。

創業融資の審査のポイントになるのは

  1. 自己資金
  2. 経験・信用
  3. 返済可能性
  4. 資金使途

の4つです

鳥取県で創業融資をお考えの起業家の方は、ぜひ参考にしてみて下さい。

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