効率よく儲けるには、利益の高い商品を販売することが基本です。

しかし、儲けの度合いを判別するのに、売上ベースで考えてもわかりません。

売れている商品が利益が高いとは限らず、利益の薄い商品の方が売れているかもしれないからです。

その逆に、売れる数は少ないけれど、利益が大きくて十分儲かるという商品もあります。

そこで使うのが「交差比率」と「売上構成比」です。

この2つの数値を使って、「利益貢献度」を求めると、何を一番に販売すれば「より儲かるか?」が見つかります。

交差比率を求める

最初に「交差比率」を求めます。

交差比率とは、販売した商品がどれくらい利益を出しているかを見る数値です。

計算式は

・交差比率=粗利益率×商品(在庫)回転率

で求めます。

上記の粗利益率は

・粗利益率=粗利益÷売上高

商品(在庫)回転率は

・商品回転率=売上高÷平均在庫高

となります。

粗利益とは

粗利益(売上総利益)とは売上高から売上原価を引いた利益のことです。

・売上総利益=売上高-売上原価

※売上原価とは商品を仕入れ・製造するのにかかった費用のことです。

粗利益はどれだけの「付加価値」をつけて商品を販売できたかということを意味します。

売上原価は商品の仕入れや製造にかかったコストで、そのコストに売上総利益を上乗せしたのが売上です。

粗利益が高い商品が売れた方が会社は儲かるということです。

逆に粗利益の少ない商品を売って儲けるには、「数」を売る、いわゆる薄利多売でないと儲かりません。

したがって効率よく儲けるには、粗利の高い商品を売らなくてはいけないということです。

商品(在庫)回転率とは

商品の在庫の状態を見る指標として、在庫回転率を使います。

商品(在庫)回転率は、在庫が1年間に何回入れ替わっているか(回転しているか)を見る指標です。

たとえば、1年間の間に製品を作って販売したのが1回なら、在庫は1年間で1回入れ替わっていることになります。

3回ならば1年間で3回転、つまり4か月に1回在庫が入れ替わっているということです。

まとめると

  • 商品(在庫)の回転率が多い→商品(在庫)がすぐにお金に変わる
  • 商品(在庫)の回転率が少ない→商品(在庫)が長い期間お金に変わっていない

となります。

したがって在庫回転率は多いほどよいということです。

平均在庫高の計算式

平均在庫高の計算は

・平均在庫高=(期首在庫高+期末在庫高)÷2

で求めることができます。

例えば12月31日に棚卸をした時の期末の在庫が1000万で、期首の在庫が2000万円だった場合の平均在庫高は次の通りです。

・平均在庫高=(1000万円+2000万)÷2=1500万円

交差比率を計算

粗利益率は売上に対する粗利益の割合で、粗利益率が高いほど、儲かる商品です。

商品回転率は、その売上高をつくるのに、商品が何回転したかを測る数値で、回転数が多いほど効率的に売れる商品です。

仮に、年商1億5千万円の店舗で、平均在庫高が3000万円なら、商品回転率は5回転です。

しかし平均在庫高を2500万円することができれば、6回転に上げることができます。

この粗利益率と商品回転率を掛けたものが「交差比率」です。

もし、粗利益30%の商品が、1年間で8回転したとしたなら、

・30%×8回転=240%

となります。

10万円の販売価格で粗利30%の商品なら、3万円の粗利がお店に8回入ったことになり、年間で24万円の利益を稼いだということです。

この数値からもわかるように、交差比率は基本は大きい方が良いとなります。

粗利益率と商品回転率の関係は以下の通りです。

交差比率をまとめると

  • 在庫が少なく粗利益が多ければ交差比率は高くなる
  • 在庫が多く粗利益が少なければ交差比率は低くなる

となります。

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交差比率より精度を上げる利益貢献度を求める

ただし、交差比率で見る場合、「在庫を多く持たない商品が高回転になり、交差比率が上昇しやすくなる」という弱点があります。

売上の構成比率からみて、それほど貢献してない商品です。

そこで、交差比率に「売上構成比」を掛けて、数値を補正し、適正な利益貢献度を求めます。

計算式は

・利益貢献度=交差比率×売上げ構成比

です。

たとえば、次のような部門構成で、粗利益と商品回転数を求めました。

この数値で、交差比率だけを見ると、売上の低いベーカリー部門が貢献度が1番高いとなってしまいます。

しかし、売上構成を加味した利益貢献度で見てみると、1番高いのは青果部門になっています。

交差比率では1番だったベーカリー部門は5位になってしまいました。

このように、交差比率だけで貢献度を判断してしまうのは危険です。

売上構成比で、交差比率を補正して、適正な利益貢献度を計測する必要があります。

在庫管理には在庫回転期間も把握しておく

ちなみに在庫を見る指標に「在庫回転期間」もあります。

在庫回転期間は、商品を仕入れてどのくらいの月数または日数で販売できているかをみる指標です。

在庫回転期間は、期間が短ければ短いほど商品を仕入れてから在庫となっている期間が短く、よく回転している(よく売れている)ことを表します。

反対に期間が長い場合は、在庫が過剰気味、滞留在庫が存在している可能性を意味し、在庫管理に問題があります。

在庫回転期間は商品の種類別にみることにより、売れ筋商品、死に筋商品を判別する使い方もできます。

在庫回転期間の計算式は

・棚卸資産÷売上原価

で求めます。

在庫の管理は大変ですが、在庫を管理しないと資金繰りに大きな影響及ぼします。

在庫は持ち過ぎれば、無駄な管理コストが発生する上、資金も寝てしまいます。

そうかといって少なすぎれば、品切れが生じ、顧客のニーズに応えられない事態も起こります。

最高なのは自社にとって最適な在庫数を保つことですが、それには毎月在庫数を割り出して、目標値に近づける努力が必要になります。

最近ではPOSレジで在庫管理を行うこともできます。

こうしたツールを利用すれば、少ない労力で最適な在庫数に近づけることができます。

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まとめ

ビジネスは、売上より利益が大事になります。

売上をいくら伸ばしても、肝心の利益が薄ければ、何のために商売をしているのかということにもなりますし、それ以上に、利益の薄いビジネスは、数を売って利益を一定水準に保たなければ、資金繰りの悪化を招きやすいという特徴があります。

したがって、資金の余裕のない中小・零細企業は、利益の高い、部門・商品・サービスを重点的に販売していかなくてはいけません。

そのためには、数字で把握することは必須です。

数字を見ず、勘だけ行ってしまうのは、施策を誤るだけです。

交差比率と売上構成から、利益貢献度をランク分けし、儲かる販売体制を組みましょう。

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