お店や商品・サービスの改善点を探し出すのに、エクセルを使うと数値化して分析することができます。

お客様が望んでいるものを提供するために、よくお店や会社ではアンケートを実施しますが、ほとんどは明確な改善点を見つけ出せれないまま終わります。

その理由は、アンケートを数値化してないからです。

ありがちなパターンは、数値にできないお客様の主観的な感想を書いてもらってしまいます。

その結果いろいろな意見に惑わされ、何を改善すればよいのかもわからなくなってしまうのです。

アンケートで本当に採らなくてはいけないのは、客観視できる数値化されたデータです。

この記事では、エクセルを使って

  1. お客様が本当に求めている改善点(満足度)
  2. 改善点の緊急性(影響度)

を割り出します。

 

 

数値化できるアンケートを用意

アンケートには次のような5段階評価のものを用意します。

今回は、

  1. 満足:5ポイント
  2. やや満足:4ポイント
  3. どちらでもない:3ポイント
  4. やや不満:2ポイント
  5. 不満:1ポイント

に設定しています。

ポイントは数値にして、計測できるようにすることです。

ただし、「はい」「いいえ」のように2択にしてしまうのは問題です。

たとえば「満足してますか?」という質問に、「はい」「いいえ」しか選択がない場合どうでしょう?

中には「どちらでもない」や「やや満足」のように曖昧な感想をお持ちのお客様もいらっしゃいます。

仮に「どちらでもない」の感想の人たちが「いいえ」で回答してしまうと、アンケートそのものの信ぴょう性がなくなります。

人の感想や考えをアンケートでとるときは、2択にならないように気を付けましょう。

 

動画で解説

動画での解説はこちらをご覧ください。テキストでの解説は、このまま読み進めてください。

エクセルは2016を使用。

 

 

エクセルに落としてデータ化

美容院のアンケートで、次のような50人分のデータを集めました。

【注意】アンケートには「総合評価」を必ずいれるようにしてください。総合評価がそのほかの項目との相関関係を見る基準となります。

※これは架空のデータです。また、各項目の関係がわかりやすいように、あえてメリハリがつく数値の付け方にしています。ですので、「カウンセリングやアドバイスが総合評価に影響してないのはおかしい」などの突っ込みはしても意味のない行為です。

 

総合評価と各項目の相関関係を調べる

最初に各項目間の相関関係を求めます。

「データ」→「分析ツール」をクリックします。

※「分析ツール」は初期状態では使えない状態ですので、「アドイン」から追加してください。「エクセル 分析ツール」でググれば追加方法が出てきます。

 

「相関」を選んでOKを押します。

 

「入力範囲」に「A2:G51」をドラッグして指定。

「先頭行をラベルとして仕様」にチェック

「出力オプション」に「新規ワークシート」をチェック

でOKを押します。

 

新規ワークシートに各項目間の相関関係が出力されます。

優先して見なくてはいけないのは、総合評価と各項目の相関関係の数値です。

相関関係の数値は、統計の世界では「相関関係はこうである」という明確な基準はありません。あくまで目安ですが、ここでは以下のような基準で相関関係を見ていきます。

  1. ~0.3未満:ほぼ無関係
  2. 0.3~0.5未満:非常に弱い相関関係
  3. 0.5~0.7未満:相関がある
  4. 0.7~0.9:強い相関関係がある
  5. 0.9以上:非常に強い相関関係がある

 

 

顧客満足度ポジショニングマップを作る

ポジショニングマップの準備

顧客満足度を見るポジショニングマップを作る準備します。

ポジショニングマップは、横軸に相関関係を表す「決定係数」を、縦軸に「平均値」を入れます。

なので、「決定係数」を左側、平均値が右側にくる表をあらかじめ作っておきます。

※相関関係は±1の範囲を取ります。その際、数値に-(マイナスの数値)があると理解しにくくなるの、-がある場合は数値を2乗にして、決定係数を正の値に変更します。

マイナスの数値がない場合は、そのままの数値を使います。

今回はマイナスの数値がないので、そのままの数値を使用します。「B2:B8」までの範囲を選択してコピーします。

 

あらかじめ用意しておいた表に貼り付けます。

 

次に各項目平均値を入れます。平均を出す関数は「AVERAGE」です。各項目に数式を入れます。

「=AVERAGE(A3:A51)」のセルの範囲は、それぞれ項目で列のABCが変わります。

 

各項目の数値が入りました。

 

「決定係数」と「平均値」の平均を出す

次に、「カウンセリング」から「価格」までの、「決定係数」と「平均値」の「平均」を出します。

平均を出す数式を入れます。「決定係数」の「平均」を出す数式は「=AVERAGE(J4:J9)」です。

 

入力し終えたら、隣の「平均値」にドラッグして数式を自動入力します。

「平均値」の平均も数値が算出されました。

 

 

ポジショニングマップを挿入

最後にポジショニングマップをつくります。

グラフに反映させる範囲「J4:K9」までを選択し、「データ」→「グラフ」で、「散布図」を選びます。

 

散布図が挿入されました。

 

「決定係数」と「平均値」の「平均」の数値を、散布図上の基準ラインとして入れます。

※散布図に基準ラインを入れる設定はないので、「挿入」→「図」→「図形」から「直線」を選んで挿入してください。

 

各項目の散らばりがわかりやすいように「ラベル」に名前を挿入します。

付け方の詳しい解説はこちらを参考にしてみてください。

散布図のラベル表示

これで顧客満足度を表すポジショニングマップが完成しました。

 

 

ポジショニングマップの見方

 

顧客満足度を表すポジショニングマップの見方は次の通りです。

◆ポジションマップの基本

 

決定係数は1に近づくほど総合評価と強い関係があることを表しています。

「仕上がり」と「価格」の決定係数が「0.7」以上ありますので、総合評価に強い影響力があることがわかります。

 

逆に「雰囲気」「カウンセリング」「アドバイス」は、相関関係が0.5以下ですので、総合評価にそれほど影響してないことがわかります。

ただ、「アドバイス」は影響力はないですが、顧客満足度は比較的高い値を示していますので、そのまま現状維持する努力が必要です。

「カウンセリング」と「雰囲気」は満足度が低く、さっそく改善すべき項目のように思えますが、決定係数からもわかるように、顧客はそれほど重視してないとわかります。

現状で改善すべきは「接客態度」です。総合評価への影響力が強い割に、平均値が低く、この項目の顧客満足度が上がれば、総合評価も上がることを意味します。

 

 

まとめ

アンケートは数値化して測定しないと、その情報がどんな意味を示しているのか読み取れません。

読み取れない結果、アンケートを活かしきれないばかりか、満足度の低い項目をがんばって上げようとしてしまいます。

しかし、データの読み取りでもわかるように、「満足度が低い=顧客が重視している」のではないのです。

総合評価につながらない項目(顧客が重視してない)を一生懸命改善しても、それは徒労に終わってしまいます。

せっかのお客様の声を活かすためにも、アンケートは数値化して、分析できるデータに変換しておきましょう。

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